キラーパンサーに転生
6ドーラちゃんも同じだった
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子供のドーラちゃんが、大人のドーラちゃんを連れて、おうちに帰って。
なんだかおかしな……ていうか、残念な……?
……うん、そうだ、残念だ。
いい人なのは間違いないけど、あんなキレイな人は、できればあんな風ではあってほしくないっていう。
そんな残念な人であったはずの大人のドーラちゃんが、なんだか普通にステキな人みたいな顔をして、サンチョさんにお話をして、歓迎されていて。
……そっか、大人のドーラちゃんも子供のドーラちゃんも、こんな感じなんだ。
どっちにしても優しいいい人なのは間違いないけど、残念なところを人には見せないようにしてるんだ。
理想的な可愛いドーラちゃんとかステキなドーラさんを、人前では演じてるんだ。
……でもそんな残念なところも、それを上手く隠してごまかせちゃうところも可愛くてステキだと思ってしまうあたしは、もうダメかもしれません。
だって、ドーラちゃん可愛いんだもん!
優しいんだもん!
大好きなんだもん!!
……でも、そういう演技と、子供のドーラちゃんが色々わかってそうなのは、別のことだよね。
うん、気合いを入れて、しっかりお話を聞いておこう!
聞き逃したからって、あたしから質問はできないからね!
気合いを入れてお話をちゃんと聞いて、わかったこと。
ドーラちゃんも、あたしとおんなじだった。
前世の記憶がある人だった。
そっか、だからか。
前世のあたしは高校生だったけど、ドーラちゃんは大人だったから。
ドーラちゃんのほうが、本当にずっとお姉さんだったんだ。
あたしは、この世界でひとりぼっちだったのが、ドーラちゃんと会えただけでひとりぼっちじゃなくなってたけど。
そういう意味でも、ひとりぼっちなんかじゃなかったんだ。
ドーラちゃんは、ドーラちゃんのパパを助けたくて、大人のドーラちゃんとお話をしようとしてたこと。
だけど、大人のドーラちゃんが子供だったときに、同じように大人のドーラちゃんにお話を聞いてたけど。
やっぱり助けられなくて、どうしても死んでしまうらしいこと。
……そうだ、なんで忘れてたんだろう。
ドーラちゃんのパパは、もうすぐ死んじゃうんだった。
あたしが、ドーラちゃんと少しお別れするだけじゃなくて。
ドーラちゃんのパパとは、本当に、永遠に、お別れするっていう、そういうお話だった。
……ベビーパンサーのあたしが、あたしだけが知ってても、思い出してても。
それはきっと絶対に、助けられなかっただろうけど。
ドーラちゃんも知ってるのに、それでも助けられずに、やっぱり死んでしまうだなんて。
目の前で死んでしまうってわかってて、なにもできないだなんて、ドーラちゃんは
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