キラーパンサーに転生
3あなたに会えてよかった
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いていかれたことも、ほんとはすごく悲しかった。
兄弟たちはもちろん、大人のキラーパンサーのお母さんだってそんなに賢くはなくて、対等に話せる相手なんていなくて、寂しかった。
ドーラちゃんにお風呂で優しく洗ってもらってる間、そんなことを考えてたら涙が出てきたけど。
今まで知らなかったけど、ベビーパンサーでも、悲しかったら泣けるんだ。
ただのベビーパンサーが、元は人間だったあたしみたいに考えて、人間みたいな悲しみ方で泣くことがあるかどうか、わからないけど。
だけどこれからは、ドーラちゃんが一緒なんだから。
途中で離れることはあっても、きっとまた会えるんだから。
もうずっと、ひとりぼっちなんてことは無いんだから。
泣くのはこれでおしまいにして、お風呂からあがったら。
ドーラちゃんと楽しく過ごして、ドーラちゃんをたくさん助けて、ドーラちゃんと一緒に、ずっと生きていこう。
あたしは、ドーラちゃんのキラーパンサーなんだから。
ドーラちゃんに会うために、ドーラちゃんと一緒にいるために、きっとあたしはこの世界に生まれてきたんだから。
ドーラちゃんに会わなかったら、あたしが寂しかったことになんて、きっと一生気付かないで、見ないふりでいたけど。
ドーラちゃんに会ったあたしは、気付いてしまったから。
あたし、寂しかった。
今は、寂しくない。
ドーラちゃんがいるから、寂しくない。
ドーラちゃんに会えて、嬉しい。
ドーラちゃんに会えて、よかった。
この世界に生まれてきて、ドーラちゃんに会えて。
ドーラちゃんのキラーパンサーとしてこの世界に生まれてきて、よかった。
お風呂を出て、濡れた体をしっかり拭いて乾かしてもらって、ドーラちゃんのベッドの足元に丸くなります。
今日からしばらくは、寝てる間に襲われる心配も、しなくていいんだ。
寝るときも、ドーラちゃんが一緒なんだ。
ドーラちゃんはまだ起きててパパとお話しするみたいだったけど、あたしはお腹もいっぱいで、キレイになって暖かくなって、すっかり眠くなってきて。
幸せな気分でうとうとしながら、なんとなくドーラちゃんとパパのお話を聞いてます。
……そっか、ドーラちゃんのパパは、ドーラちゃんが心配なんだ……。
そうだよね、ドーラちゃん女の子だし、可愛いもんね。
戦わせたくなんか、ないよね……。
……でも、ドーラちゃんは、戦いたいんだね……。
そうだよね、ドーラちゃんは、優しいもんね。
ビアンカちゃんだけにさせたり、あたしをほっといたり、できないよね……。
……大丈夫。
これからはあたしが、ドーラちゃんと一緒だから。
ドーラちゃんのパパが一緒にいら
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