蘇る殺意その三
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キリトサイド
「今の俺は殺人者さ。は、はは・・・」
クラディールは、カラカラに乾いた声で笑った。全員が、何も言えずに押し黙る。
「しかしだ、クラディール、お前は一度でもあいつ等と同じだった事はあったか?一度でも殺しを楽しんだことはあったか?無かっただろ、だったらお前は人間だ。殺人者なんかじゃない!」
やっきになって叫ぶ、あいつが殺人者な筈が無いそんな筈があるものか!絶対に違う、俺の相棒であるもう一人の聖騎士は、殺人者である筈がない!
「その通りだ!」
誰かが言った。
「お前は聖騎士だ、殺人者なんかじゃない!」
それがどんどん伝染して行って・・・
気づけばこの場に居た全員が聖騎士と叫んでいた。
「み、皆・・・」
クラディールが泣いていた。今思うと、彼が泣くのを見たのは今日が初めてかもしれない。それもどんどん伝染していき、気づけば俺も泣いていた。
ひとしきり泣いた後・・・・
「さて、随分長い昼飯になっちまった。さぁ、いこうぜ皆!」
涙を拭いたクラディールは、いつもの不敵なイケメンスマイルを見せ、出口に向かい歩いていった。・・・あれ?この隊の隊長、ゴドフリーさんじゃなかったっけ?
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