暁 〜小説投稿サイト〜
気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
9、ついに入学……はいいのだが
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
面貸せ!」

相手の顔面に向けて拳を繰り出す。

悪いが、力は弱くたってケンカ馴れはしてんだよ!

パシッ

顔に当たるすれすれのところで、誰かによって拳を止められた。

オレも相手も驚いて目を見開く。

何故ならば、

「入学早々ケンカなんて、やめてくださいよ」

それは、長谷川やちるだったからだ。

見た目華奢で、か弱い女子の筆頭にでも立ちそうだと言うのに、能力とトレーニングで並の男子より力の強いオレの拳を片手で止めていた。

「全くあなたは、もう少し言葉を選んでください。女子は繊細なんですよ?」

「っち」

「霜月さんも」

「あ?」

長谷川がオレに目線を向けてくる。

「女子なら女子らしく、おしとやかにするべきでは? 野蛮ですよ」

女子らしく?

ハッ、オレが一番嫌いな言葉だな。

「てめぇに、オレの何が解るってんだよ。知った口を利くな」

「まずは、口調から直す必要がありますね」

「黙れ。オレはそいつのせいで最高に機嫌が悪ィんだ。生徒会長だからって、容赦しねえぞ」

「説得は無理のようですね」

長谷川はカチャリと眼鏡を押し上げた。

くっそ、こいつ見てると真面目にイラついてくるぜ。

孤児院にいたいじめの筆頭みたいな面しやがって、嫌な思い出がよみがえってくんじゃねえかよ。

よみがえりそうな記憶を頭を振って追い出すと、椅子に足をかけて飛ぶように回し蹴りをした。

「ほら、野蛮じゃないですか」

が、いとも簡単にかわされた。

むしろ、反撃のつもりか、手刀を入れてくるが、屈んで避ける。

こいつ、ケンカ馴れしてんのか?

いや、ケンカ馴れというよりは、今の動きはどっちかって言うと戦闘馴れだ。

こいつ、何者だよ。

「あ〜、もうやめた」

「はい?」

「萎えたわ。お前つまんねぇ」

そう言うと、オレは自分の席に戻り脇にかけてあったスクールバックを取った。

「し、霜月さん……? あの……」

「悪ィ、オレ帰るわ。なんか萎えちまったしつまんねぇし。じゃあな」

「ちょっと、待ちなさい!」

心配そうに見てくる沢田や止めようとして来る長谷川、驚き固まってるクラスメイトを余所に、オレは教室から出ていった。

あ〜あ、こりゃ完全に不良として目ェつけられたな。

ま、学校側としてはオレを退学とかできないはずだから、そこんとこは心配ないんだが。

問題はあの女だよな。

あんな力持ってたら確実にリボーンに目をつけられ必ずファミリーにはいる。

けど、あんなやつ原作にはいなかった。

漫画を全巻揃え、小説(シークレットブレット)も揃え、セッタンセッテにコローレまで買い、さ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ