第一章 平凡な日常
9、ついに入学……はいいのだが
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それを皮切りに一気に教室が騒がしくなった。
赤っぽいピンク色の髪、透き通るような水色の瞳。
そうだ、ついさっき挨拶してた生徒会長だ。
「長谷川さんは、特待推薦入学した人でね、実は一週間前には入学していて生徒会長に就任していたんだ」
なんだよそのアンビリーバブルな人材はよ。
そんな中学一年生がいるんかい。
いや、よく考えたら8歳で大学に入ったオレの台詞じゃないな。
じゃなくて!
これってイレギュラムじゃねえの!?
誰だよ生徒会長の長谷川やちるって!
あーとかうーとか唸っているうちに、一番最後である山本まで終わってしまっていた。
「あ、あの、霜月……さん?」
「誰だ? って、お前か」
呼ばれて見ると、そこにいたのは沢田だった。
めっちゃ話しかけづらそうにしている。
「なんの用だ?」
「いやっあのっ……この前のこと、謝りたくて……その」
この前のって……卒業式の時か?
今さらあれ持ってくるか?
思わず盛大なため息をついてしまった。
「お前さ、いつまで引っ張るつもり? 別にオレ、怒ってねぇし」
「ならよかった……。ほらオレ達、家もすぐそこだし、席だって隣だからさ、なんか気まずい気がして」
そうなんです。
沢田とは席が隣なんです。
て言うか、家も近所とかすぐ近くとか言ってるけど、実際問題隣ですからね?
「沢田」
「は、はい!」
「近くで問題起こしてオレの事巻き込むんじゃねえぞ」
「へ……?」
取り敢えず、今のうちに保険を掛けておく。
こう言っとけば、後でリボーンとかに絡まれでもしたらこいつが何とかするだろ。
傍観第一だ。
「お〜い、ダメツナ。早速ナンパか?」
突然に聞こえてきた声。
そっちの方を見ると、なんと言うかチャラそうな男子がいた。
つーか、不良だなありゃ。
「しかもまさかの男子系女子? そんなんが趣味なのか?」
「ちっちがっ! ナンパとかそんなんじゃないから!」
「つーかそこのお前、ホントに女子かぁ? 女子だとしてもイケてねーし、男子だとしても全っ然イケてねー」
「んだとゴラ」
さすがにイラッと来て机を蹴るように前に押して立ち上がる。
正直オレは身長が高い方じゃない。
だから必然的に相手を見上げる感じになる。
が、よくある上目遣いなんてもんが期待できるもんじゃない。
昔から迫害対象の理由でもあった緑のつり目は、むしろガン付けにしかならない。
「てめぇ、今なんつった。ぁあ?」
「っ。お前が全っっ然イケてねーって言ったんだよ、オチビチャン」
「上等だぜ、ちょっと
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