暁 〜小説投稿サイト〜
気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
9、ついに入学……はいいのだが
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


それを皮切りに一気に教室が騒がしくなった。

赤っぽいピンク色の髪、透き通るような水色の瞳。

そうだ、ついさっき挨拶してた生徒会長だ。

「長谷川さんは、特待推薦入学した人でね、実は一週間前には入学していて生徒会長に就任していたんだ」

なんだよそのアンビリーバブルな人材はよ。

そんな中学一年生がいるんかい。

いや、よく考えたら8歳で大学に入ったオレの台詞じゃないな。

じゃなくて!

これってイレギュラムじゃねえの!?

誰だよ生徒会長の長谷川やちるって!

あーとかうーとか唸っているうちに、一番最後である山本まで終わってしまっていた。

「あ、あの、霜月……さん?」

「誰だ? って、お前か」

呼ばれて見ると、そこにいたのは沢田だった。

めっちゃ話しかけづらそうにしている。

「なんの用だ?」

「いやっあのっ……この前のこと、謝りたくて……その」

この前のって……卒業式の時か?

今さらあれ持ってくるか?

思わず盛大なため息をついてしまった。

「お前さ、いつまで引っ張るつもり? 別にオレ、怒ってねぇし」

「ならよかった……。ほらオレ達、家もすぐそこだし、席だって隣だからさ、なんか気まずい気がして」

そうなんです。

沢田とは席が隣なんです。

て言うか、家も近所とかすぐ近くとか言ってるけど、実際問題隣ですからね?

「沢田」

「は、はい!」

「近くで問題起こしてオレの事巻き込むんじゃねえぞ」

「へ……?」

取り敢えず、今のうちに保険を掛けておく。

こう言っとけば、後でリボーンとかに絡まれでもしたらこいつが何とかするだろ。

傍観第一だ。

「お〜い、ダメツナ。早速ナンパか?」

突然に聞こえてきた声。

そっちの方を見ると、なんと言うかチャラそうな男子がいた。

つーか、不良だなありゃ。

「しかもまさかの男子系女子? そんなんが趣味なのか?」

「ちっちがっ! ナンパとかそんなんじゃないから!」

「つーかそこのお前、ホントに女子かぁ? 女子だとしてもイケてねーし、男子だとしても全っ然イケてねー」

「んだとゴラ」

さすがにイラッと来て机を蹴るように前に押して立ち上がる。

正直オレは身長が高い方じゃない。

だから必然的に相手を見上げる感じになる。

が、よくある上目遣いなんてもんが期待できるもんじゃない。

昔から迫害対象の理由でもあった緑のつり目は、むしろガン付けにしかならない。

「てめぇ、今なんつった。ぁあ?」

「っ。お前が全っっ然イケてねーって言ったんだよ、オチビチャン(・・・・・・)

「上等だぜ、ちょっと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ