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強迫観念
第二章
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いた。
 そうして遊び友達が帰って暫くしてだ、当人が部屋に来た。
「千佳、ジュースあるか?」
「牛乳にしといたら?」
 後ろを振り向かず一七五程の背ですらっとした体型の彼に言う。
「牛乳にね」
「何で牛乳なんだよ」
「飲んだら落ち着くから」
 だからだというのだ。
「それにしといたら?」
「もう落ち着いたよ」
「横浜相手だからなのね」
「そういう時もあるよな」
 後ろの声は落ち着いていた。
「一点差で負けるのも」
「三試合連続一点差負けよね」
 千佳の突っ込みは淡々としているが容赦がない。
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