第二章
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「王様のお話を聞きまして」
「来てくれたのか」
「はい、お妃様といつも一緒にいたいのですね」
「うむ、そうだ」
その通りだとです、王様は長老に答えました。
「しかし誰もわからないのだ、わしが后と一緒にいられる方法を」
「それなら私に考えがあります」
長老はこう王様に言ってきました。
「それをお話して宜しいでしょうか」
「何じゃ、その考えは」
「王様もお妃様もです」
王様だけでなくお后様もだというのです。
「お二人が炎の勢いを弱まればいいのです」
「わしの炎の勢いをか」
「はい、お妃様もです」
二人共そうすればいいというのです。
「そうすればです」
「わしは后とずっと一緒にいられるのか」
「お二人の炎の勢いがあまりにも強くてですね」
「そうじゃ、一緒におればな」
周りが燃え盛りどうしようもなくなってしまうのです。
「炎の色が白にまでなるからな」
「そうですね」
今もよく見れば王様の身体は時々青くなっています、赤い炎より青い炎の方が熱いからです。
「ですから」
「炎を弱めるのか」
「はい、そうされればです」
王様もお妃様もそうすればというのです。
「一緒にいられます」
「そうか、そうすればか」
「炎の勢いは弱められますね」
「この通りだ」
王様は長老に応えてすぐに自分の炎を弱めてみました、これまでは勢いよく燃えていたのがすぐに見違えるまでに小さくなりました。
その炎を見せてです、長老に尋ねます。
「これでどうだ」
「はい、それでなのです」
「后もだな」
「お二人共炎の力を弱められてです」
そのうえでお会いすればいいというのです。
「そうすればいいのです」
「そうか、二人共か」
「お后様にもこのことをお話しますね」
「頼む」
是非です、そうして欲しいと言った王様でした。こうしてです。
王様は自分の炎の力を弱めてお妃様のところに向かいました。するとお妃様もです。
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