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とある星の力を使いし者
第114話
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どうやら、その一撃の影響で台風もどこかへ消え去り、海も徐々に落ち着きを取り戻しつつあった。
それでも、アレイスターはその映像を見続けるのだった。






「魔力指数上昇中!!」

場所は変わり、イギリス。
ここはイギリス清教の魔力観測を主にする部署。
この部署は異常に発生した魔力を観測や、主要人物を中心にサーチ術式をするなどを主にしている。
その観測部隊が、異常な魔力指数を感じ取ったのだ。
場所は信じられないが、太平洋のど真ん中。
魔力の影響か巨大な台風が発生している。
報告を受けた、イギリス清教最大主教(アークビショップ)である、ローラ=スチュアートと魔術師ステイル=マグヌスが来ていた。

「これほどの魔力指数。
 ただの人間が出せると思うであろうか?
 貴方はどう思う?」

隣に立っているステイルに話しかける。
ステイルは煙草を上下に揺らしながら、答えた。

「おそらく、現存する魔術師では不可能ですね。
 伝説的な魔術霊装を使えば、あるいは。
 ですが、私は一人だけこれほどの魔力を発生させる人物を知っています。」

「ほう・・・それは誰であるか?」

「麻生恭介です。
 彼なら、これほどの魔力を発生させた原因と言われれば納得します。」

「現場には天草式がいたはず。
 彼らには後で報告をしてもらわないといけないわね。」

依然と魔力指数が上がっている。
ローラとステイルは黙ってその報告を聞くのだった。







場所はまた変わり、『女王艦隊』の甲板。
上条達は麻生が発生させた、台風を見て呆然と見つめていた。
上条達と麻生との距離はかなり離れている。
それにも関わらず、台風が発生させた波はこちらまで伝わり、インデックス達には莫大な魔力を感じていた。

「あれって、恭介が・・・・」

「それしか考えられないよな。
 それにしても、この魔力。
 普通の人間じゃあ考えられない量だ。
 一体、何がどうなって・・・・」

建宮がそう言った瞬間だった。
突然、台風が発生している所から、それを消し飛ばすほどの暴風が発生した。
その瞬間、その場にいた全員がある光景を目にした。
天と地を分けた神話を。
それらを見た彼らは一瞬だけ、言い様の無い恐怖が身体中を駆け巡った。
上条はその光景を見て何も分からなかった。
ただ、恐怖だけ感じていた。
魔術側の人間は違った。
特にインデックスは蒼白な顔をして、小刻みに震えていた。

「もしかして、あれはメソポタミア神話の創世叙事詩(エヌマ・エリシュ)
 そんなのありえない。」

すると、上条達が乗っていた艦隊が音を立てて崩れ始めた。
他の艦隊も同様に崩れ始めている。


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