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銀河親爺伝説
第五話 誓い
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こんなのは序の口だぜ。これからは露骨にお前を潰しに来るだろう。それに負ければお前はお終いだ」
「……」
ラインハルト様が強く唇をかんだ。

「味方を作れ、お前を助ける有能な味方を」
リュッケルト大将の言葉にラインハルト様が大将に視線を向けた。でも大将は首を横に振った。味方にはならない?
「馬鹿、俺じゃねえ、もっと他の奴だ。士官学校、幼年学校出の出来る奴。そいつをお前の味方にするんだ。そうなれば周囲のお前を見る目も変わってくるはずだ」
「俺を見る目……」

ラインハルト様が呟くとリュッケルト大将が頷いた。
「そうだ、あの男が味方に付いたという事はミューゼルってのは姉のおかげで出世したわけじゃないらしい、そう周囲に思わせるんだ。そういうのも力の一つなんだ。そう思われるようになればお前の能力も自然と周囲に受け入れられるし味方になる奴も増えてくる」
なるほど、私にも分かるような気がする、影響力を付けろという事だろう。確かにメルカッツ提督は実力は有るが影響力はあまり感じられない。

「今のお前は未だ生意気な小僧としか思われていない。いや、上の方はそういう風に持って行こうとしている。お前の立場を強くしたくねえんだ。こいつは戦争だぜ、ミューゼル。勝てば上に行ける、負ければ良い様に使われて御終いだ、メルカッツ大将のようにな」
ラインハルト様がギリッと唇をかんだ。

「そうはさせない、必ず勝つさ、そして上に行く。爺さん、その時には爺さんにも俺の味方になってもらう」
リュッケルト大将が笑い出した。
「味方? 部下になってやるよ、それが出来たらな」
「必ずだぞ、忘れるなよ」
「ああ、約束だ」

ラインハルト様が私を見て頷いた。こんなところで負けるわけにはいかない、必ず勝つ、ラインハルト様はそう言っている。その通りだ、負けるわけにはいかない、私達は必ず勝つ!


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