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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
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volume-1 Nanoha Takamachi
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ところだと私は思う。段々と心がポカポカしてきた。


燐夜君の背中を見ながらそんなことを考えてたら、燐夜君の手が真っ赤なのに気付いた。手袋もしないで寒い中いるから真っ赤になってた。耳も真っ赤だった。……私も耳は真っ赤だったけど。


いつもは勇気が出なくて、自分がやってみたいことはできないことが多いけど。今日だけは、勇気が出せるような気がした。誰も通りを歩いてないから、誰にも見られないということも、その時の私の気持ちにプラスになってた。
だからだと思う。私の内気な気持ちに初めて勇気を出せたのは。


――ギュッ


私は、手袋を取って燐夜君の開いている方の手。右手を握った。いきなりのことに燐夜君は、驚いたようだったけどすぐに前を向いた。寒さでかは分からなかったけど、頬が赤くなっていたような気がした。けど、私は舞い上がっていた。


突然握っちゃったけど、燐夜君は嫌がってないようで嬉しかった。むしろ握り返してくれた。自然と笑顔になっちゃう。こんなに小さなことだったけど、こんなにうれしくなるとは思わなかった。


「……なのはの手は、温かいな」


燐夜君は、急にそんなことを呟いた。やっぱり冷たかったんだ。私が握ったときに、冷たかったから。でも、何だか心地よい冷たさだった。
私は、言う。


「燐夜君の手は、冷たいね。けど、段々温かくなってきたよ」
「なのはのおかげだな」


それからは、燐夜君と手を握って歩いた。私の家の前までだけど、たった十分くらいのことだったけど、とっても嬉しかった。それと同じぐらいに心がバクバクとしていた。ずっと止まらなかった。心の音だけが大きく聞こえて、燐夜君にも聞かれてしたかもしれない。


時間はあっという間に過ぎて、いつの間にか翠屋の近くまで来ていた。中の騒がしさが、外まで聞こえる。まだ、忙しいのかもしれない。けど、裏口から出て表の方に行った時にあった行列が無くなっていた。窓から中を覗いてみると、空席も少しずつ増えてきて、忙しさは無くなっていた。


私が、荷物を受け取ろうと後ろを振り返ると、燐夜君は、居心地が悪そうに立っていた。やっぱり、お兄ちゃんとのことをまだ思っている。私のお父さんとお母さんは、そんなことはない。どっちかといえば、来てほしいって言ってた。お姉ちゃんは、よく分からないって言ってた。
でも、一番はお兄ちゃんだった。


お兄ちゃんは、燐夜君のこと嫌いみたい。さすがに疫病神扱いはひどすぎるから、お父さんに言って説教してもらったけど。
反省する気は、なかったみたい。自分の行いは間違ってないって。俺は、俺がやるべきことをしただけだって。
私は、それを聞いて悲しくなった。また昔に見たいにみんなで笑うことが出来ないんだって、ようやくその時知
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