第十二話 〜わたしの帰る場所 -Home-【暁 Ver】
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言葉を合図にして、スバルさんと一緒に空へと身を躍らせた。エリオ君がわたしに向かってそっと手を差し出してくれる。
「行こう、キャロ……一緒に」
うん。この手のぬくもりを無くさないように。暖かな人たちを、暖かな場所を守るために──── キャロ・ル・ルシエと、フリードリヒ行きます!
「……行ったなぁ」
八神はやては作戦司令室にて独りごちた。正確には一人ではなかったが。
「はやてちゃん、リインは本当にこっちで良かったですか?」
「ごめんなぁ、リインにも行って貰おう思うとったんやけど」
八神はやては、リニアの制御を取り戻すのも新人組に任せようと考えた。現場にいるなのはと、急行しているフェイトには伝えてある。ガジェットに対応する者と、リニア側に対応する者の割り振りも現場の判断に任せた。ガジェットの増援が現れた場合は、なのはとフェイトが対応する。
地球での派遣任務と、なのはから報告を受けた先ほどの戦闘内容と結果を踏まえての判断で決して無茶ではないと考えたのだ。
「実践に勝る訓練は、ないからな」
わたしとエリオ君が列車の屋根へ降り立つと、先に出た三人があたし達を出迎えた。ティアさんとスバルさんはすでにバリアジャケットを展開済み。勿論、わたし達も。何気なく見たティアさんの左腕に若干の違和感。よく見てみると、ティアさんの二の腕に赤いリボンが結んである。スバルさんとアスナさんの左腕にも同じリボンが結んであった。
「あぁ、これ? おまじないみたいなもんよ。正真正銘、普通のリボン。さて、説明するわよ? あたしとスバルは列車内へ侵入。ガジェットを破壊しつつ、あたしは列車の制御系統を取り戻し列車を止める。スバルはレリックの探索と確保。エリオとキャロは、周囲の警戒及び外に溢れたガジェットへの対処」
そこまで立板に水を流すように説明していたティアさんが少しだけ考え、アスナさんを見る。
「……アスナはエリオとキャロのフォロー。ここまでで何か質問は? ないわね。それじゃ」
ティアさんが何かを言いかけたのと同時。破砕音と共に、列車の屋根に開いた穴からガジェットが次々と飛びだしてきました。その樣子を片方の眉をつり上げながら見ていたティアさんは、
「あたしの台詞が終わるまで待てなかったのかしらね。出待ちのタイミングがわかってないわ、こいつら」
ガジェットにダメ出ししました……。
「リテイクを要求したいところだけど、そうもいかないか」
ティアさんはホルスターから『クロスミラージュ』を引き抜くと、狙いをつけるように構えます。二度、三度と銃身がブレ……それがぴたりと治まると同時に、銃口に集まる魔力の奔流。そ
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