781年・青い天馬
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の代わりにその場に現れたのは、獅子の鬣のように髪をセットしたスーツ姿の男。
「レオ!?」
そう・・・彼こそがアリエスやアクエリアスと同じ黄道十二門のリーダーにして妖精の尻尾では『ロキ』と名乗っていた『獅子宮のレオ』だった。
「何勝手に門を開けて・・・」
「いい加減にしないか、カレン」
カレンの言葉を最後まで聞かず、レオは口を開いた。
「僕は戦闘用の星霊だ。頑丈に出来ている。多少の不当な扱いにも、まだ我慢できる。しかしアリエスにこれ以上酷い事をするなら、僕は君を許せない」
「星霊如きが何様のつもりィ〜」
カレンは怒りから震える。
「今日こそははっきりと伝えようと思う。僕とアリエスの契約を解除してほしい」
「な・・・何ですって〜っ!それが星霊の言葉なの〜!」
「君の素行の悪さは見るに堪えない。他の星霊達も君に鍵が渡る事を恐れている」
「うるさい!黙れっ!」
「君は星霊魔導士失格だ」
「帰れ!閉じろ!獅子宮の扉!」
獅子宮の鍵を持ち、強制閉門を行うカレン。
が、いくら鍵を振ってもレオはその場から消えない。
「え?閉じろ!閉じろォ!帰りなさい、レオ!」
何度喚き、何度鍵を振ろうと、レオはその場にいる。
さすがに疲れたのか、肩で息をし、悔しげに呟く。
「な、何で強制閉門が出来ない・・・」
「君が僕達との契約を解除しない限り、僕は帰るつもりはない」
そのレオの言葉に、カレンは目を見開いた。
「僕がこっちにいる限り、君は他の星霊を呼び出せない。星霊は2体同時に呼び出す事は出来ないからね。それじゃ困るんじゃないのか?」
レオの言葉に、カレンは得意げに返す。
「フフ・・・アタシの魔力も無限じゃない。10日もすれば所有者の魔力が切れてアンタは強制的に星霊界に戻る」
が、その言葉にレオは全く動じない。
「そんなヘマは踏まない。僕は自分の魔力を使ってココに来た。君の魔力には左右されない。何日だって居続けてやる」
その言葉に、カレンは言葉を失い目を見開いた。
「町の西にある廃墟にいる。考えがまとまったら来てほしい」
そう言い残し、レオはその部屋を出たのだった。
「戻って来なさい、レオ」
町の西の廃墟。
そこの女神像の真下にレオは座り込み、苦しそうに息をしていた。
「あれから10日も立つのよ。そろそろ人間界にとどまってられる限界じゃなくて?」
「僕と・・・アリエスを、か、解放・・・しろ・・・」
「冗談じゃない!黄道十二門の鍵を2つも手渡せって!?アンタ達がいれば、アタシはもっと稼げるのよ!」
カレンの言葉に対し、レオはよろめきながらも立ち上がり、背を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ