少年は剣の世界で城を上るようです 第三層
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器。
ユニークスキルである≪センレン≫と表記される柄の長さ1.7m強、刃渡り1.2mもの大鎌だ。
派生スキルは通常"エクストラスキル"と呼ばれるのだが、彼とアリアちゃん、そしてもう一人いるのだが・・・
まぁ、他にどのプレイヤーも持っていないエクストラスキルの事を、"ユニークスキル"と呼ぶのだ。
だが、この二人のユニークスキルは使い勝手の悪さ見ているだけで分かる。
シュウマの方はその特殊な攻撃判定から。アリアちゃんの方は攻撃用ソードスキルの少なさから。
と、俺達が長々と話していたら、アリアちゃんがむにゃむにゃ言いながら起きてしまった。
「・・・・・・・・・・・・・・・キリト。やっほー・・・。」
「やぁ、アリアちゃん。お久しぶり。」
「・・・・・・・・・んー・・・・・・・・くー・・・・・・。」
「あらあら、仕方ないわねぇ。私達は先に戻ってるわ。」
「ん、了解。俺も話し終わったら直ぐ行くから。」
「はい。それじゃあ、また。」
起きたと思った瞬間、また眠りに着いたアリアちゃんを背負い直し、ノワールさんは家へと帰って行った。
・・・普通のプレイヤーは宿屋に泊る。何故なら、家はものっっっ凄い高いからだ。
その代り、装飾の自由と何よりも安心感が持てる。あと、他プレイヤーからの羨望も凄いのは余談だ。
「……で、お前は何やってんのよ最近。昼間、前線でも狩場でも見かけないけど。」
「えっ!?あ、やー………なんつーか、アハハハハ………。」
「ハイハイ、相変わらずいらん事に首突っ込んでるのね。疲れたらメッセージ送れよ。
俺達となら狩りも効率よくなるだろ?」
シュウマの言葉に、思わず目を見開いて固まってしまう。・・・彼是、彼らとは第二層からの付き合いだ。
一見フレンドリーとも思える彼等だが、その実は排他的。それも徹底した。
そんな彼が気遣っているかのような(いや実際気遣ってくれているのだろう)事を、初めて聞いた。
彼の思惑通りなのかもしれないが、思わず笑みが零れてしまう。
「はは、ありがとう。その時は遠慮無くメッセ送るよ。」
「ヤレヤレだぜ、って感じだなぁ。じゃな、子供は早く寝ろよ。背が延びなくなるぞ。」
パタパタと手を振り、俺と似たような真っ黒なコードが翻る。その背には、彼らのギルドマーク・・・
鎌が翼の様に六対生えたガイコツが、刃の部分が翼の鎌を持った、"死神の翼"のマーク。
・・・と言うか、そんな見た目の奴に子ども扱いされたくねぇ!!
「……帰るか。」
独り言ち、"月夜の黒猫団"が泊まる宿屋がある第26層へ戻る事にした。
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