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ドラクエX・ドーラちゃんの外伝
キラーパンサーに転生
1目覚めと出逢い
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、バカな子供たちのいじめに耐えていると。

「こらー!あなたたち!」

 可愛い女の子の声がしました。

 え、助けてくれるの?
 このバカな男の子たちから、賢い女の子が助けてくれるの?

 少しの期待を込めて、そちらを見ると。

「なんだよ、ビアンカか!」
「いい子ぶりっ子のビアンカ!なんか、用か!?」

 バカな男の子たちにひどいこと言われてるけど。

 ……ビアンカ?

 ドラクエだとは思ってたけど、Xなの?

 あれ、あたしそういう役?
 ビアンカちゃんと主人公の男の子に助けられて、主人公と一緒に旅をする、そういう役なの?
 だから今、いじめられてるの?

 考えてもなかった事実にあたしが混乱してるうちにも、ビアンカちゃんとバカな男の子たちは言い合いをしていて。
 その間もあたしはちょっかいをかけられては、今ちょっとそれどころじゃないから!やめてよ、ほんとに!!という気分で唸り声を上げて。

 そうしているうちにバカな男の子が、ビアンカちゃんの後ろにいた子、よく見えなかったけどたぶん主人公の子に声をかけた。

「……そうだ!ビアンカと、そっちの子!」
「え?わたし、ですか?」

 あ、主人公くんが!
 主人公くんが、しゃべった!
 あたしとずっと一緒にいる人なんだから、よく見ておかなくちゃ!
 子供だからかな、ずいぶん可愛い声だったし、わたしって言ってたけど。
 本当は王子様だし、育ちがいいのかな?

「そうだ!お前らふたりが、三日間、おれたちのドレイになったら、わたしてやる!」
「却下。」
「え?」

 ドレイってなんてひどいこと、ってあれ?

 今、なんか主人公くんが。
 なんか、さっきのイメージと、違う感じの。

 バカな男の子たちもびっくりしたみたいで、あたしを掴む手が緩んだので、顔を動かして主人公くんを確認してみます。

 ……なんだか、すごく、可愛い……。

 最初の声のイメージにはすごく合うけど、なんだかこれって主人公くんって言うよりは……。

「わたしは、となりのむらからきていて、すぐにかえるんです。ほかに、なにか、ありませんか?」

 目をうるうるさせて、すごく可愛らしくお願いしてる、これは……。

 ……主人公、ちゃん?
 ……女の子、なの??

 ……そっか、あたしも女の子だしね。
 ゲームのベビーパンサーがどっちだったかわからないけど、そんなことも、あるよね……ある、の……?

 ……ううん、どう見ても女の子なんだから、仕方ない。
 現実を、見よう。

 うん、あたしだって女の子なんだし、面倒見てもらうなら繊細な女の子のほうがいいかもしれないし!
 これはきっと、いいことだよね!


 あ
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