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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十九話:乙女の秘密
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 ヘンリーにモモの言葉がわかるわけは無いんですが、なんとなく会話が成り立ってる雰囲気です。

「こうなったら、言われて聞くようなヤツじゃないだろ。一生一緒にいるなら、そこは諦めろ」
「ミュ……ガウ……」
『うーん……それは、そうかも……』

 え、ちょっと、モモちゃん?
 そこ、納得しちゃうの?
 そんな感じだったっけ、私?
 十年前も。

「……ガウ!ガルルルル!!」
『……うん、そうだね!わかった、ヘンリーさん!あたしも、頑張ってドーラちゃんを守るね!!』
「そうだな、かなり怯えてたみたいだからな。モモが付いてれば、そう妙な真似もできないだろ」
「ガウ!ガウウ!」
『そうだね!よし、頑張る!』

 モモが前向きになって気合いも入ったのはいいんですが。
 言葉も通じないのに、通じ合い過ぎじゃないかね、君たち。
 わかってると思うが、謝りに行くんだからね?
 脅しに行くんじゃ、無いからね??

 ……ともかく、話はついたようなので。

「……えっと。なら、いいんだね?戻ろうか、カボチ村に」
「ああ。戻ろう」
「ガウ!……ガウウ!ガウ!」
『うん!……あ、その前に!ドーラちゃんに、これ!』

 おっと、いかんいかん。
 話が濃すぎて、大事な物を忘れるところだった。

 身を翻して穴蔵の奥に戻り、モモが剣を咥えて戻ってきます。

「ガウウ!ガウ、ガウ!」
『はい、ドーラちゃん!ドーラちゃんのパパの剣、ちゃんと持ってきたよ!』
「……パパスの剣」

 今よりもずっと小柄なベビーパンサーだった時に、こんなものを運んで来るのは、本当に大変だったろうに。

 海を渡ってきたはずなのに、多少の汚れはあっても錆びてもいない。
 使うには少し手入れが必要そうだけど、少し手入れをする程度で使えそうとも言える。

「……大事に運んできてくれたんだね。大変だったよね、ありがとう、モモ」
「ガウウ!ガウガウ!」
『うん!いつか、ドーラちゃんのパパに返してあげようね!』
「うん。そうだね」

 いつか、パパンの手に返すまで。
 それまでは私がちゃんと預かって、しばらくは使わせてもらおう。

「それじゃ、今度こそ。本当に、戻ろうか」

 戻って、きちんとケジメを付けよう。
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