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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十九話:乙女の秘密
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の恋愛事情についてヘンリーに説明して。
「……そうなのか……」
「……うん……そう、なんだって……」
「ガウウ!ガウ、ガウ!ガルル?」
『でも、びっくりしちゃったー!ゲームならいないはずのヘンリーさんが、いるんだもん!ドーラちゃん可愛いし、わかるけどね!家族と国よりもドーラちゃんを選んじゃうなんて、情熱的だね!ね、付き合ってるの?ヘンリーさんと』
「いや……そういうんじゃないよ」
「ガウウ?ガウ!ガウウー」
『え、そうなの?お似合いなのにー!付き合っちゃえばいいのにー』
「いや……モモ……」
「おい、何て」
「ガウ、ガウウー」
『そっかー、違うのかー。ヘンリーさん、かわいそうー』
「いや、モモ。そういうのはさ。後で、二人で話そうか。女同士で」
「ガウ!ガウウ、ガウ!」
『あ、そうだね!あたしはいいけど、ドーラちゃんは答えにくいよね!ヘンリーさんの前じゃ!』
「……言えない内容か?」
「……ヘンリーがいて、びっくりしたって。ゲームと違うから」
「……そうか」
恋バナだか女子トークだかをはじめてしまったモモを制止して、話を戻して。
「……モモは、知ってたんだよね?ここにいれば、私が迎えに来るって。だから、ここにいたの?」
「ガウウ!ガウ、ガルル、ガウウ」
『うん!ここまで来るのも、結構大変だったけどね!十年前も、ドーラちゃんとお話しできてたらよかったんだけど。できなかったし仕方ないから、ここに来てゲーム通りに畑を荒らさないと、迎えに来てもらえないと思ったから。畑の野菜、少しだけど勝手に食べちゃって。わざと見られるようにしてたからびっくりしたと思うし、村の人に悪いことしちゃった』
「それは……仕方ないよ。でも、ちゃんと謝りに行こうね、一緒に」
「ガウ……ミュー」
『うん……でも、大丈夫かな?だって、あの村って』
「うん……大丈夫じゃないかもしれないけど。でも、モモは私が守るから。大丈夫!」
「ミュー……ミュ、ミュー……」
『あたしは……あたしが悪いんだから、仕方ないけど。……あたしのせいで、ドーラちゃんがいじめられるのは……』
「モモは、悪くないよ。私にちゃんと会えるように、一人で頑張ってたんだよね?私は、モモに会いたかったから。モモが頑張っててくれて、嬉しかったから。だから、迷惑かけちゃった村の人には、私が謝る。すぐ出ていくんだから、冷たくされても私も大丈夫だから」
「ミュー……」
『ドーラちゃん……』
ここまで黙って私とモモのやり取りを聞いていたヘンリーが、口を開きます。
「……大丈夫だ、モモ。ドーラが何かされそうなら、俺がちゃんと守るから。あいつらを納得させるのは無理でも、絶対に手は出させない」
「ミュ……ミュー……」
『ヘンリーさん……でも……』
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