第一章 平凡な日常
0、西条考古学院
[2]次話
日本国内某県。
そこにあるのは世界トップクラスの大学、西条考古学院。
つい先日、ここでは期末試験試験があり、その順位が張り出されていた。
それをじっと静かに見つめるのは、エメラルドグリーンの髪の少年、否、少女。
視線の先には、『1位 霜月要』の文字。
少女は、只只悲しげに見つめていた。
「おい、霜月」
ふと呼ばれてちらりとそちらを見る。
声の主は、彼女より遥かに身長の高い男子、いや、男性といった方が正しい。
「死神のくせに1位たァ生意気なんじゃねェのか?」
“死神”という言葉にピクリと反応する。
少女の異変に気づかないまま彼は続けた。
「そもそも、てめェみたいなチビがこんなところにいること自体間違ってんだよ」
“チビ”に、さらに反応する。
そして、つり目がちなその目で、彼のことを睨んだ。
エメラルドグリーンの髪の間から見え隠れする、澄んだ緑色の瞳。
その男性は、背筋が凍るような錯覚に陥る。
「くっ。やっぱりてめェは氷の死神だな!」
そう叫ぶと、彼は廊下の奥へと走り去った。
残された少女は、悔しげに拳を握りしめていた。
名は、霜月要。
髪は、エメラルドグリーン。
瞳は、澄 んだ緑色。
あだ名は、氷の死神。
歳は――――
13。
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