第六話 体が小さくても、心は誰よりも大きい
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例会に行くから、一先ず剣は仕舞ってくれ。」
俺が言うと、エルザは剣を別空間に戻すと、
エ「そうか。マスター、シンが定例会について行くそうです。」
マ「そ、そうか・・・」
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エルザにほぼ強制的に定例会に連れて来られたって訳だ。まっ、あの段階で断っていたら、エルザに半殺しにされるか本当に殺されるかだったからな。思い出しただけで恐ろしい・・・んで、今はクローバーの街にある定例会会場にマスターと来たんだけど、四方八方でガヤガヤガヤ、ワイワイワイと各地方のギルドマスターたちが楽しく酒を飲んだり話していた。俺が予想していたのとはかなり違った。俺が予想していたのは、各地方のギルドマスターたちが長いテーブルを囲んで、ギルドの情報や最近話題になっている魔道士の事を会議みたいに報告し合うのかと思った。が、これじゃあまるで妖精の尻尾のどんちゃん騒ぎだ。
マ「ど〜したんじゃシン?お前も飲まんか。」
シ「嫌、俺は遠慮しとく。」
マスターはすでに酒を飲んで酔っ払っている。すると、
?「よぉ!そこの『灰色』がお前が連れて来た新人か?」
後ろから声を掛けられた。たぶん、『灰色』って言うのは俺の事だな。髪の毛が『灰色』だからだな。振り向くと、肩位の長さで少しくすんだ金色の髪の毛に、サングラスを掛けた男の人と、その隣に茶色い短髪に黒い大きな垂れ目に、青いラインの入った白いTシャツに茶色い短パンを穿いたウェンディぐらいの男の子がいた。首には紐に通した黄色い正八面体の形をした石のペンダントが提げてあった。
マ「よぉ!お前さんか。シン、こいつは四つ首の猟犬のマスター、ゴールドマインじゃ。んで、こいつはシンじゃ。」
シ「シン・バンギです。初めまして。」
俺はゴールドマインさんに頭を下げる。
ゴ「よろしくな。こいつは俺んとこの新人のジュンだ。」
ジュ「ジュン・アビアですっ!お会い出来て光栄ですっ!」
ジュンがのほほんとした笑顔を浮かべる。一言で言うと、『無邪気』だな。
ゴ「最近そっちはどうよ?」
マ「相変わらず、ガキ共がいろいろ遣らかして評議院に怒られてばかりじゃぞい。」
マスターとゴールドマインが話し始めた。俺とジュンは黙ってマスターたちの横にいるだけ。たぶん、俺たちが連れて来られた理由は、「新人を自慢しよう」って事だけだったのかもしれねぇな。俺が退屈そうな顔をしているのが分かったのか、ジュンが、
ジュ「シンさん、ちょっと外に出て辺りを散歩しませんか?夜歩くのも楽し
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