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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十八話:魔物の棲み処
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なら先に行かせるのが紳士ってもんじゃないの?なに、普通に文句言ってるの!?」
「……そこは、ほら。男のロマンっていうか、仕方ないだろ。事故なら」
「そんなのもう事故じゃないし!とにかく、見せないから!!」
「……ちっ」
「だから、舌打ちしない!!」
などという言い合いをしているうちに、仲間たちも飛び降りてきて。
揃ったところで、気を失っていた戦士さんに声をかけます。
私じゃなくて、ヘンリーが。
「おい。大丈夫か?」
「……う?う、うわっ!!」
声をかけられて、意識を取り戻すと同時にまた驚いて飛び退く戦士さん。
ちょっと怯えすぎじゃないですかね?
一人でこんなところにわざわざ来るくらいなんだから、もうちょっと度胸が据わってても良さそうなものだが。
「……おい。本当に、大丈夫か?」
ヘンリーも、呆れたように改めて声をかけ直しています。
その呆れに気付いているのかどうなのか、戦士さんがはっと我に返って咳払いをし、落ち着いた様子を取り繕って答えます。
「う、うむ!問題無いとも!この洞窟には恐ろしい虎の化け物がいると言うのでな、気が昂って、つい過剰に反応してしまったまでよ!オレほどの戦士ともなれば、集中すれば感覚が鋭敏になりすぎてしまってな!全く、困ったものだよ!」
要するに、化け物の気配に怯えてビクビクしてましたってことか。
物は言い様と言っても、上手く誤魔化せてもいないが。
そんなことはどうでもいいが。
「虎の化け物?どこで、そんな話を聞いたんだ?」
そう、そこですよ。
モモがいるらしいのはいいとして、近くの村の人たちはどこにいるか知らなかったのに。
なんでこんな、旅の戦士さんが知ってるの?
「そこは、勿論。オレほどの戦士ともなれば、同じ旅の戦士との情報交換で、その程度のことはな!同じく武者修業をする者たちの中では、有名な話だ!気配は感じるし一瞬であれば姿も見かけるのに、襲ってくるでも無く、正体もはっきりしないと。オレほどの戦士であれば、戦えば倒すこともできようが、まあ戦えないのであればな!倒せずとも、致し方ないな!全く残念なことだ!」
要するに、万一にも戦う羽目にはならなそうだから、恐ろしい化け物が出る洞窟に行ってきたという箔付けを狙って来たと。
この戦士さんのことはどうでもいいとして、そんなに有名な話になってるのか。
他に人はいなかったし、腕試しとして積極的に倒そうという話では無いみたいで良かったけど。
この戦士さんが戻ったら、また大袈裟に話を吹聴するんだろうし。
妙なことになる前に、迎えに来られて良かった!
「そうか。驚かせて悪かったな、それじゃ俺たちはこれで」
「な、何?もう、行くのか!?袖
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