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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
外伝・閑話
外伝・閑話1話 水精霊に憧れて
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言えば良い。この神官は引くしかない……はずだ。
しかし神官の態度は、驚くべき物だった。手で護衛2人に合図すると、護衛の1人がエア・ニードルを唱えたのだ。
エア・ニードルは商会長に命中する。僕の目の前で倒れた商会長は動かなかった。
「なっ!! 義父さん!!」「あなた!!」
焦る内心とは裏腹に、僕の冷静な部分が即死だと告げる。
「君たちが悪いんですよ、王家の署名入りの抗議文など出そうとするから」
僕は神官を睨み付ける。義母さんは、必死に義父さんを揺すっている。
「だから君達には、神官に危害を加えた異端として死んでもらいます。君達の財産は、私が有効利用してあげますよ」
(……殺される)
状況は絶望的だ。相手はメイジ2人で、逃げ道もふさがれている。だが“死ねない”と言う想いが、僕を突き動かした。懐から
銃
(
コルトパイソン
)
を取り出す。
「死んでたまるか!!」
そう叫びながら、6発の弾丸を一息に放った。1人に付き、2発の弾丸が飛んで行く。エア・ニードルを放ったメイジは、胸に命中した。神官は頭に命中した。2人とも即死だ。
最後のメイジには、右腕と右足に命中した。生きていたが、止めを刺す気にはなれなかった。それがいけなかったのだろう。最後のメイジが、ファイヤー・ボールを発動した。
−−−−
商会から突如火の手が上がり、二階に居に人間全員が逃げ遅れ死亡したと一時期話題になった。被害者は、商会長とその家族全員。そしてロマリアの神官と、その護衛二人だと。
調査に来たロマリアの神官が、証拠となりそうな物と金目の物を全部持ち去った。これを見ていた住民は、ロマリアの神官を陰でハイエナと罵っていた。
ミレーヌは王領に隠れていた。エドが始めた商売の、中継地にしていた村だ。村長の協力で、ミレーヌは不自由なく生活出来ていた。
村長は出産を控えたミレーヌに、両親とエドモンドの死を知らせなかった。そして「神官の対応に忙しくエドモンドとご両親は来れない」と、ミレーヌに言っておいた。
時が過ぎ、ミレーヌは無事女の子を出産した。体力が少し回復し「エド達と相談して、早く名前決めないと」と、笑顔を見せるミレーヌに村長は家族の死を告げた。
それを聞いたミレーヌの憔悴は凄まじく、丸一日何も口にしなかった。
そんなミレーヌを救ったのが、産まれたばかりの赤ん坊だった。
ミレーヌの目に入ったのは、赤ん坊の髪の色だった。エドモンドと同じ金髪だ。そう言えば、自分も金髪だ。目の色も確かめたが碧眼だった。
(私たち親子は、三人とも金髪碧眼か……)
それから赤ん坊に、エドモンドの面影を見つける度に力がわいてきた。
(私は一人じゃない。
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