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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
外伝・閑話
外伝・閑話1話 水精霊に憧れて
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しいのですかな?」
商会長が堪らず神官に訪ねた。神官は嬉しそうに頷くと、金額を口にした。
「1万エキュー」
「「なっ!!」」
僕と商会長は、あまりの金額に固まってしまった。商会を丸ごと売り払っても、そんな金額にはならない。エドモンドの財産3000エキューを足せば、何とか手の届く金額である。
「おや、まさか我々に寄付は出来ないと仰るのですか?」
「寄付はします。ですが、とても払える金額ではありません。払える金額でしたら払います」
商会長は堪らず金額の撤回を求めた。が、神官は困った様に首を横に振った。
「ご自分達だけ儲けて、困っている人達に救いの手を差し伸べないのは間違いですな。2週間後にまた来ますので、それまでに1万エキュー用意しておいてください」
そう言って神官は帰った。
商会長はすぐに動き出した。神官の素性を調べ、モンモランシ伯にも助けを求めた。
そして分かったのは、その神官の過去の問題行動の数々だった。何故そんな奴がトリステインに居るのかと言うと、ガリアで事件を起こしたからだった。
その神官は、ガリア観光中に懐が寂しくなった為、同じ観光客で身なりが良い者を捕まえ金をせびった。しかし観光客は、ゲルマニアの高位貴族でこれを拒否。頭にきた神官は、貴族を異端審問にかけ殺してしまったのだ。当然、審問認可状は無い。ロマリア国内なら誤魔化せたが、ガリアでは誤魔化し切れなかった。通常なら神官職を没収の上ゲルマニアに引き渡されるのだが、この神官は裏金を積んでこれを回避した。そして身を隠す為に、トリステインに逃げて来たのだ。
既にその神官はトリステインで、数件の恐喝傷害事件を起こしていた。これをネタにモンモランシ伯は、ロマリアに抗議文を作成し送った。後に同様の抗議文を、王家と連名で送ってくれると約束してくれた。
流石に王家からの抗議文は、ロマリアと言えども無視出来ないだろう。しかしロマリアが対応するまで、どうしても時間がかかる。念の為ミレーヌには、指輪とオルゴールを持って身を隠してもらうことになった。
神官が宣言した期日になった。神官に対応するのは、僕と商会長夫妻だ。
「1万エキューは準備できましたかな?」
意気揚々とやって来た神官は、1人では無かった。傭兵風の男が2人護衛についていたのだ。しかも腰に杖を下げている。……メイジだ。
(念の為、
銃
(
コルトパイソン
)
を持ってきて正解か?)
そう思いながら、懐に隠してある弾が入った
銃
(
コルトパイソン
)
を確認する。
「悪いが無理な物は無理だ。とても用意できる金額では無い」
商館長が答える。
「そうですか残念です」
ここで異端審問をすると言い出せば、審問認可状を出せと
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