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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
外伝・閑話
外伝・閑話1話 水精霊に憧れて
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−−−− SIDE ミレーヌ −−−−



 それから暫くして、私生活面に大きな問題が出て来た。

 それは、私とエドモンドの関係だ。

 エドは最近になって、(ようや)く商会の仕事を1人でこなせる様になって来た。同時に私から教わることも無くなり、2人でいる時間が極端に減ってしまったのだ。エドは「ようやくミレーヌに迷惑をかけずに済む様になった」と、喜んでいた。

 しかし、私にとってはそうではない。

 私にとって、エドは最初“不思議な人”だった。次に震えてる彼を見て“守ってあげる人”になった。

 そして祝賀会の日、私はお酒が入り前後不覚になっていた。その時お金持ちになったエドに群がる、商会に勤める女達が目に入ったのだ。それが面白くなかったのか、周りの女達を押しのけエドが自分の男であると宣言した。……らしい。それだけに止まらず、自分の両親の目の前でエドを押し倒しキスをした。と言うのだ。

 次の日に、二日酔いの頭でその話を聞き愕然とした。しかも、そのせいで商会の男達に不興を買い祝賀会費はエド持ちになってしまったのだ。(逆にその程度で済んで良かった)もしもエドの記憶があれば、自殺を考えたかもしれない。

 酒が入っていたとは言え、信じられない大失態である。

 そして、エドがアイディアを出した“魔の森近くの王領での商売”だ。これは、成功すれば継続的に儲かる凄い内容なのだ。これを機に、お父さんはエドの事を(商人としては)認めたみたいだ。そしてエドは、私の部下になった。このおかげで、また一緒に居られる時間が長くなった。

 そしてエドは順調に仕事を覚えて行き、とうとう1人で仕事をこなせる様になった。エド1人で仕事が出来るようになり、最初はとても嬉しかった。だけど、2人の時間が日に日に減って行き気が付いたら、全く合わない日も出て来た。

 そして気付いた。

 エドにとって、私は命の恩人であり先生である事以外は、無関係の人間なのだ。そしてその恩も、商会への貢献という形で十分過ぎるほど返してもらった。ちょっとした秘密は共有しているが、それもエドを繋ぎ止めておくには弱過ぎる。

 そして極めつけは、たまたま聞いたエドの独り言だった。

「そろそろ、地球に帰る為の情報収集し始めないと……」

 私は焦った。そして、自分の気持ちは理解した。

 ……私はエドの事が好きなのだ。

 だからデートに誘った。身体を押し付けて誘惑もした。終いには、酒を飲ませそのまま既成事実を作ろうとした。

 エドも木の股から生まれた訳じゃない。私の気持ちに気付いてる様だ。(気付いたのは、馬鹿と言って思いっきり殴った時だろう)

 私はお互いの今後の為に、腹に溜まったものを吐き出す事にした。会
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