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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第24話 木の精霊
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こんにちは。ギルバートです。現在、ドリュアス家緊急家族会議中です。会議の焦点は、先日発覚した魔の森の精霊対策についてです。ただ今家族内での意見が、割れに割れています。
木の精霊に対する意見は、以下の二つに分かれています。
多少リスクがあっても、精霊と接触して交渉するするべきと言う交渉派。こちらは、私と父上の派閥です。
危険すぎるので、精霊との接触は避けるべきと言う不干渉派。こちらは、ディーネとアナスタシアの派閥です。
母上だけが、自分の意見を明言していません。普段の母上なら真っ先に意見を言うのですが、事が家族の安全に関わる事になると途端に慎重になります。まあ、冷静じゃない時は話が別ですが。
家長の父上は当然ですが、私も家族内での発言力は強いです。発言力順は基本的に、父上>母上>私>ディーネ>アナスタシアの順番です。現状では交渉派が優勢ですが、母上が如何出るかによって簡単に逆転されます。当然それを理解しているディーネとアナスタシアは、母上を説得し不干渉派に引き入れようとしています。
私は最初に「交渉すべき」と発言して、後はずっと黙ったままでした。議題には出ていませんが、一つ懸念事項があるからです。それは、高等法院や馬鹿貴族達です。もしこいつらに精霊の事が知られれば、交渉役になろうと魔の森に押し掛けて来るでしょう。そうなれば、精霊を更に怒らせる事になりかねませんが、それだけではありません。
精霊が答えない → 虚偽の報告
精霊との交渉の失敗 → 精霊が居なかった事にされて虚偽の報告
何らかの原因で魔の森が広がる → ドリュアス家の責任問題
自称交渉役に怪我人死人がでる → ドリュアス家の責任問題
自称交渉役の立ち入りを断る → 叛意有り
如何転んでも、高等法院に致命的な隙を見せる事になります。また黙っていても、どこから情報が漏れるか分かった物ではありません。その時は、重要情報隠匿による叛意有りです。
ドリュアス家にとっての理想は、単独で精霊と交渉し話をまとめてしまう事です。成功させてしまえば、余計な口出しをされる心配がありません。言い訳など如何とでも出来ます。その場合のリスクは、交渉中に情報が漏れると叛意有りとされる事です。
父上と母上も、高等法院や馬鹿貴族の事は当然気付いています。だからこそ母上は、ここまで迷っているのでしょう。
私が交渉すべきと判断したのは、ドリュアス家単独での交渉が一番リスクが少ない上に、リターンが大きいと判断したからです。それは精霊との交渉は、私が行けばスムーズに進むと考えたからです。
話を切りだすタイミングを計っていましたが、このままでは埒が明きません。仕方が無いので、私はテーブルを掌で叩き注目を集めると、口を開きました。
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