暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第24話 木の精霊
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上と一緒にグリフォンに乗り込みます。
「では、……出発する」
父上の掛け声と共に、1頭のグリフォンと2頭のヒポグリフが空へと飛び上がりました。目指すは、ドリュアス領南西に在る精霊の大樹です。
高い高度を取りながらの移動は、問題無く進みました。グリフォンに乗っている時間は、大体2時間位でしょうか? ようやく目的地が見えて来ました。徐々に騎獣の高度を落として行きます。しかし、このまま下りても良いのでしょうか?
「父上。我々は隠密行動は良いのですか?」
「あくまで話し合いに来たのだ。必要無かろう」
父上は私の疑問に即答します。そして直接目的地に降り立ちました。
そこは、とても澄んだ空気に包まれていて、沼の水は透明度が高く底に生えている水草がハッキリと見てとれる清浄な場所……ではありませんでした。
先ず気になったのが臭いです。マギの時に嗅いだ事がある、どぶ川の様な臭いです。臭いの元は沼でした。沼の水は濁り悪臭を放ち、とても生物が住んでいるようには見えませんでした。
(これが精霊が居る場所なのか? 信じられない。……そうか、父上が言っていた「精霊が居るとは、とても信じられん」とは、この事だったのですね)
そして何より、先程から感じる視線です。森の中から感じる視線は、殺気や敵意の様なモノが含まれています。恐らく、大樹を守る幻獣や魔獣の物でしょう。杖を抜いただけで、一斉に襲って来そうな感じがします。
「話を聞く限りこの場所は昔から、この様な状態だったらしい」
父上の口から、そんな言葉が漏れました。私達は気お取り直して、岩を伝い小島に移動しました。早速父上が、大樹に向かって声をかけました。
「木の精霊よ。私はアズロック・ユーシス・ド・ドリュアスと申します。この度は、貴方と話し合いの場を持ちたく、参上させていただきました。どうか、お姿をお見せください」
…………し〜〜〜ん。
「どうか……どうか、お姿をお見せください」
…………し〜〜〜ん。
傍から見ると、父上がとても可哀想な人みたいです。父上は反応が無い事に、肩をガックリと落としてしまいました。エディとイネスは、私と同じ事を考えたのか苦笑いをしています。
このままでは埒があかないと判断した私は、少しでも情報を集めようと視線を走らせます。そして大樹を見た時、違和感を感じました。本来大樹から感じるであろう“力強い生命力”を感じないのです。そして気付きました。一見立派に見える大樹は、枯れかけていたのです。原因は恐らく……。
「父上。……この大樹は、枯れかけています」
私は手近な根に触れ、構造を読み取ります。予想通り何らかの力(おそらく精霊の力)で、沼の水を吸収しない様にブロックしてい
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