暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十七話:爽やかな朝の修羅場
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
うことでスラリンと私に計二つを購入して。


「ドーラ様。まずは西に向かい、魔物の()()となりそうな場所を探すということで、宜しゅうござりますか」
「そうだね。それで行こう」
「魔物の棲み処かー。洞窟でもあればいーけど、その辺の森で寝起きしてるようなヤツだとなー。ちょい、大変そー」
「ピキー」
「そうだね。まあ、何かあるかもしれないし。まずは、行ってみよう」

 話しながら、村の外に向かって歩いていると。


「ドーラさん!待ってけれ!」

 ああ。
 来てしまったか。

「……カールさん。おはようございます。何か、ご用ですか?」

 追いすがって来たカールさんに振り返り、返事をします。

「ん、んだ!おら、一晩考えただが、やっぱり、……ドーラさん、今日は、なんだか……か、可愛い、だな……」
「……」

 用件を言う途中でまじまじと私を見詰め、ぽっ……と顔を赤らめるカールさん。

 少しは女らしく見えなくも無い姿を見たからって、いちいち惚れ直してくれなくていいんですけど。
 ていうか、惚れられてるのか、やっぱり。
 揉まれたせいで。

 微妙な顔で黙り込む私をヘンリーが抱き寄せて腕の中に囲い込み、カールさんが咎めるように声を上げます。

「な!!よ、嫁入り前の娘っ子に……!!な、なんてことさ!!は、離れれ!!」
「お前に言われることじゃないな。昨日、ドーラに……何、した?」
「……!!」

 低い声で問うヘンリーに、瞬時に真っ赤になって目を泳がせるカールさん。

「……やっぱり、お前か」

 ……ヘンリーの、声が、雰囲気が!

 低いです、声が!
 怖いです、雰囲気が!
 思った以上に、修羅場です!!

「……ヘンリー!!あの」
「わかってる。優しいな、ドーラは。こんなヤツのことまで心配して。でも」

 カールさんに向けた冷たい声から一転、やけに優しいというか、やたら甘いような声を私に向けたヘンリーが、耳元に顔を寄せて来ます。

「……俺の前で、他の男のことなんか、考えないでくれ」
「……!!」

 …………耳元で、甘く囁くとか!!

 なに、なんなのこのヘンリーは!?
 なに、新しいキャラ開拓してるの!?

 尋常じゃなく恥ずかしいんですけど!!

 真っ赤になって俯く私の頭をまたやたら優しく撫でながら、ヘンリーが再びカールさんに冷たく声をかけます。

「そういうことだから。お前の出る幕じゃ無いが、まだ何か用か?」
「ぐ……!ど、ドーラさんが、そう言ったわけでねえ!ひょっとしたら、嫌がって」
「嫌がってるように見えるか?」
「ぐっ……!!」
「お前がしたことは……嫌がってた、よな?」
「……わ、わざとでねえ!!
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ