星の咎編
鳳仙花の夜
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「や、やっぱやめとこーかな・・・」
「うん・・・僕達、死んじゃう・・・」
という事で、2人は部屋を出て散歩していた。
「はぁー・・・あいつら本当に人間なのかしら・・・」
「プーン」
「あ、ハッピーは猫だっけ?プルーも犬だしねー」
「ププーン」
プルーが返事するように右手を上げる。
「オイラ・・・本当は人間なんだプーン」
「へぇー」
「そうなんだ。すごぉいー」
2人は何にも気にせずそう答え、少しして目を見開いた。
「ええっ!?」
「人間!?てか・・・アンタ喋れるの!?」
「あい」
「あい?」
「ん?」
どこかで聞き覚えのある言葉にルーシィとルーは首を傾げる。
「オイラは聖なる石を持つ勇者の使いプーン」
「はいはい。もういいからしょーもない事してないで出てきなさい」
「もう解ってるよ、ハッピー」
そう。
プルーは小犬座の星霊であるため喋れず、今までのいたずらはハッピーがやっていたのだ。
「あい」とさえ言わなければ気づかれなかっただろう。
近くの茂みからハッピーが姿を現す。
「ちぇー、ルーシィとルーの頭を悪さなら1週間は騙し通せると思ったのに・・・」
「随分ありがたい計算ね」
「僕そんなにバカじゃないよ」
「ねぇ、どこ行くの2人とも」
「あんな奴等と枕投げしてたら身が持たないしちょっと散歩」
「んー・・・ルーシィと2人になりたかった、から」
ルーの言葉にルーシィは目を見開き、ハッピーとプルーは何かに期待するような表情を見せる。
「言ったでしょ?積極的になるって」
「い、言った、けど・・・」
「ん。だからさ」
ルーはそう言ってルーシィの右手をきゅっと握った。
純情なルーシィが顔を赤くすると、ルーも照れくさそうに微笑む。
「いこっか」
カコカコと、下駄の音が響く。
こちらの2人はかなり平和だった。
「オラァッ!」
・・・こちらは平和ではなかった。
枕が消えた枕投げは枕投げではない。
もうギルドで日常茶飯事のケンカになっていた。
もちろん、魔法は使わない。
「俺は今日こそティアに勝つ!」
「うざいうるさいしばらく眠りなさい!」
「ごべっ」
ナツはティアに勝つと意気込んだが、相手は自分のストッパー。
しかも海の閃光やら氷の女王の異名をとるティアである。
放った拳は綺麗に避けられ、代わりに腹に蹴りを決められた。
「ふぅ・・・久々に派手にコイツの相手したわね。せっかく温泉入ったのに汗だくじゃない・・・」
熱くなってきたのかショルダーバックから出した淡い水色の地に銀色の花模様の扇子で自分を扇ぐティア
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