3話
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城の扉が開き切り、俺は堂々と踏み入る。鉄の塊は兵士が10人掛かりで運んでいるが今にも落としてし
まいそうな感じが見て取れる。
「王様はこの城の最上階なんじゃよ」
おばあさんはそういって階段の方に進んでいく。何度も来ているようで、迷うことなく歩を進める。
「おばあさんは何なんだ?」
「ここの王の親じゃよ」
なるほど…どうりで…
「何か?」
「いえ、なんでも」
それから俺たちは特に話すこともなく、歩を進める。
「着いたぞよ」
おばあさんが止まったところは扉がやけにでかく、金で塗られている。
「王様、わしじゃよ」
おばあさんが言ってから1秒もたたぬうちに「入れ」と響きのよいバリトンの声が響いた扉は鈍い音を立
てながら開き、見えた王の部屋は思ったよりも小さかった
「よくきたな」
声がする方を向くと、顔にしわが刻まれている50前後くらいの男性だった
「はて、そちらの方は?」
おばあさんが紹介しようとしているところを止め、自己紹介をする
「俺の名前はロスト。あなたは俺のことを知っているらしいな」
王様に向かって口調がおかしいとは思ったが、普段の俺を隠したくないのでいつもどうり喋る。
「おお!そなたがロストか!いやいや光栄だよ」
「ところで、あの黒い塊は?」
王様は少し顔をこわばらせ、「母さんは出とくれ」といい、おばあさんが出たのを確認すると先程とは
違う表情で俺を見た
「ここでお主と会えたのは運命かもしれんな…」
「なぜ?」
王様は少し躊躇うような仕草をしたが、直ぐに口を開いた
「あれは最大稼働システムといって、身体にあるフォースオリジンを一時的に呼び覚ま
す魔法の様なものなんじゃ」
「凄いじゃないですか、どうやって使うんですか?」
「使うのは簡単じゃ。誰にでもできる…しかし、今まで使おうとした魔導師は皆命を落とした」
「……………」
「おぬしは神を恨んでいるということじゃが…今の力では神々には勝てんことは分かっとるじゃろ
う?」
認めたくはないがたしかにそうだ…もし神には勝てても神々には勝てない。
「しかし、おぬしならできるかもしれない。そう思ったのじゃ」
「あんたはやろうとしたことないのか?」
「ははは、俺は魔導師じゃないんだ」
「じゃあ俺がやる。俺が使う」
王様は少し驚いたような顔をした
「命の保証はできんぞ?」
「分かってる」
俺は強く言い放った。すると王様は「ついてこい」と言って部屋を出る連れてこられてのは広場で、中
央にあの黒い塊が置かれている。
「あれにおぬしの最大魔法を与える
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