一部【スサノオ】
六章【遭遇】
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右手と動かなくなった左腕が、と言いたいのか?」
「は、はい…」
すると、Gはおもむろに剣を地面に突き刺し、その刃で自らの腕を切断する。
「なっ!?」
「騒ぐな」
零の動揺をよそに冷静なG。
それもそのはず。間もなくするとGの腕は再生を初め完璧に治ってしまったのだから。
「ナノマシンだ。俺達ゲームマスターの素体はお前たちに使われてるナノマシンより生成速度や復元率が圧倒的に早い第二世代の物なんだよ」
「…GM権限ってやつですか」
「不公平だとかガキ臭いこと言うなよ?俺たち管理者側が優遇されるなんて当たり前な話だ」
釈然としない表情を浮かべる零。
「第二世代のナノマシンは人手も手間もかかる。お前が思ってるより人手は限られているんだ。そうでなければ、お前らのような一般人を駆り出したりするものか…」
そう言ってヒトガタを担ぎ上げると、Gは背を向けゲートへと歩き出す。
「ちょ…ログアウト方法は!?」
「あいにく俺は忙しい身でな。コイツの報告もしなければいけないんだよ」
「忙しいって、あんたGMでしょ!?」
「ゆとりが。少しは自分で調べろ」
言うと、Gは零へと三枚のチップを雑に投げ渡す。
「うわっ!…なんですかコレ」
「『アーカイヴ』の『インストールチップ』だ。各種操作方法や奴らの情報がその中にある。…まぁ、もっとも操作方法なんざ最初に担当の研究員から教えられるはずなんだがな」
(担当の研究者?…あの哲二とかって人か?そんなこと何にも教えてくれなかったな…)
「そのチップは訓練終了後に渡すはずだったんだが、あいつらに渡しそびれたしな。ログインしてきたら残りの二枚は渡しておけ」
「渡しておけって…いつログインしてくるかも分からないしまた会うかだって…」
いつまでも引き留める零にため息をつくG。
「一々うるさい奴だ…では、それを渡すのがお前の最初の『ミッション』だ」
腕輪へとGが何かを呟くと、自動的に零の腕輪が起動し電子パネルが現れる。
特務ミッション【インストールチップ受け渡し】
ミッション内容【クラウリー、ジャックへとインストールチップを渡す】
報酬【100円】
依頼主【G】
「…なんだこれ」
「俺からのミッションだ。クリアすればその報酬金がお前の登録されているユーザーデータの取得報酬に加算される」
「いやいや…ミッションて……只のお使いじゃないですか…しかも100円て」
「ナビ、危険因子排除完了。ゲート解放」
ついに、ごねる零を無視するG。
「無視すか。まぁネトゲの運営様らしくていいと思いますけどね。えぇ」
そんな零の悪態も無視し再びゲートへと歩き出すG。
だが、ゲートの
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