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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第176話】
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 言ってる途中だったが、それを遮るようにたっくんが勢いよく口を開く。


「そう、そのウォーターワールド! 実はさ、当日俺と信二、二人ともバイト入ってさ……行けなくなったんだよ」

「んで、ヒルトなら大丈夫かなーって話してて呼んだわけ。 チケット五枚で二万五千でどうだ?」

 言って、チケット五枚を取り出すと日付が今週の土曜日の日付だった。

 つまり、明後日……。


「明後日のを五人分で二万五千か……高いな」

「バカ! 友達価格じゃねぇかよ! 前売り券って高いんだぞ!」

「本当なら俺達が女の子と一緒に夏をエンジョイしようと思ってたのに……。 店長の馬鹿ーっ!!」


 そんなどうでもいい叫びを聞きつつ、値段の高さにどうしたものかと思っていると、そういえば九月に文化祭があったなと思い出し――。


「……なあ、お前ら知ってるか? IS学園は九月に文化祭があるって。 お前らの分の券、用意してやるからそれと等価交換でどうだ?」


 俺がそういうと、二人は互いに顔を見合わせて、溜め息をつく。


「……IS学園の文化祭って、一般人入れないじゃん」

「入れない券だと価値なし、尻拭く紙にもなりゃしねぇ」


 等と言ってる二人……と、奥から成樹が戻ってきて。


「ふふっ、二人とも知らないのかい? 学園生徒がもらう券は、その人の関係者って事で見せれば一般の方でも入れるんだよ。 もちろん、IS関連施設には入れないんだけど。 ヒルト、僕が聞いた話だとそうだと聞いたけど……あってるかい?」

「おぅ、あまりに詳しすぎて若干びっくりしたが成樹の言う通りだな」



 何で成樹がここまで詳しいのか気になりつつも、二人の反応を眺めて――。


「そ、それマジな話か!?」

「嘘じゃねぇだろうなっ!?」

「嘘なんかつかないさ。 まあ券一枚で一人しか入れないのがネックだが、そこはもう美冬と未来に話をつけてるからな。 だから成樹の分も含めてちゃんと人数分用意できるさ、これがな」


 そう言うと、成樹は柔らかな笑みを浮かべ――。


「ふふっ、僕もいいのかい? ヒルト?」

「当たり前だろ? 文化祭一週間前には送るから、たっくんも信二もそれで良いだろ?」

「「…………」」


 声をかけるが、二人からは返事がなく、ただパチパチと瞬きするだけだった。



「……まあ何にしても、等価交換としてはそっちのが利があるだろ? ウォーターワールドは並べば入れるが、此方のは並んでも意味ないから。 ……成樹、紅茶美味しかったよ。 幾らだ?」

「ふふっ、今日は僕の奢りだよ。 こうしてヒルトが僕の紅茶を飲みに来てくれる。 それが僕にとっては嬉
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