一部【スサノオ】
五章【ヒトガタ】
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ろ?」
と、ニカッと笑って見せるジャック。
「あぁ、はい俺でよければ…」
「おいおい、おんなじチームなんだから堅苦しくなるなよ。タメ口でいいんだぜ?」
そういってジャックが零の背中を強く叩く。
「あ、えぇっと…じゃぁ慣れてきたら…」
いつ慣れるんだよ、と更に強く叩くジャック。
「さて、と。あと二人か…周りは粗方組み終わっちまったみたいだし俺たちは余りも…」
と、ジャックは言葉を途中で切ると見渡していた視線を止めた。
その視線の先には先ほどGMに質問していた女性の姿。
「さっきの女か。…まぁ、余り物同士仲良くなれるだろ。なっ、零!」
「だといいですけど…」
すっかりジャックのペース。
ジャックはその女性へと歩み寄ると誘い始めた。
「なぁ、あんたも余った口だろ?俺たちとチーム組もうぜ?」
「はい?」
不機嫌そうに振り向く女性。
銀髪の長い髪の毛がさらりとなびく。
さっきは暗くてわからなかったが、シルクハットに赤いジャケット…一見どこぞの手品師のような外見をしていた。
白い綺麗な肌に茶色の瞳。
黙っていれば中々の美人だろう。
…そう、黙っていれば。
「余り物とは心外ですわね。貴殿みたいに気持ち悪い人と一緒にしないでくださる?」
…毒舌に漫画のようなコテコテのお嬢様節。
零は唖然とするジャックを見て笑いをこらえるので必死だった。
「マジかよ…なんだそれ、キャラ作りなのか?…マジでそのキャラだったら流石の俺でも引くぞ…」
「ほんと、なんなんですの!?失礼が止まらない方ですわね!このゲス!」
(どっちがだよ…)
おそらくジャックも心の中で同じツッコミをいれたのだろう。
非常に困った顔をしている。
「まぁまぁ、そう怒らないでくれよ。失礼馴れ馴れしいは俺の性分なんだ」
「なんなんですのまったく!」
「でもまぁ、どの道もう俺と零とアンタの3人しかいないんだから組む他ないんだ。仲良くしようぜ」
「零?もしかしてそっちの冴えない男のことですの?冗談でしょ…」
女性に睨み付けられ、零は「冗談でしょはこっちのセリフだよ」と思いながらも苦笑いで返した。
「ところで、アンタの名前は?ずっとアンタじゃ気分悪いだろ?」
すっかりジャックのペースにのせられため息をつく。
「クラウリーですわ。まったく、いいですこと?貴殿方と組むのはこれで最後ですからね!」
「はいはい。ちなみに俺の名前はジャックだ。よろしくな!」
握手しようとジャックがスッと右手を出すが、クラウリーはそれを無視して武器を選択する。
クラウリーの手元に出現したのは意外にも、外見や話し方に似合わない身の丈を大きく超える槍だ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ