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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 G
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自分達の人形、傀儡を一体ずつそれに向かわせる。
そして、それにぶつかった瞬間に、両方とも砕け散った。

「「・・・は!?」」
「ん?なんだ、貴様らは陰陽師だったのか。あまりにも脆弱すぎて、気付かなかった。」

そして、ようやくそれは二人を認識した。

「だが、我の予想は当たっていたようだ。今のが攻撃のつもりなら、とくいね。今ならば、その命を見逃してやろう。」

そして、そう宣告する。
去らなければ、その命をとる、と。

「・・・いや、まだだ。卵ごときに霊獣が殺せて、僕たちに殺せない理由はない!」
「ああ。俺達は陰陽師、正しく奥義を継承している!」

だが、二人は慢心からその宣告を聞き入れず、さらに自分達の獲物を呼び出し、一気に決めようとする。

「「人形劇、悲劇!“黄泉祈念”」」

そして、二人が出せる最大の一撃を繰り出す。

「ははは・・・これでいけただろ。」
「ええ・・・土蜘蛛を屠った一撃、やれないはずがありません。」

二人はヘロヘロになりながらも勝利を確信する。
そして、衝撃によって起こった土煙が晴れると・・・そこには、無傷の霊獣と粉々になった人形と傀儡の山ができていた。

「そ、そんな・・・」
「逆に、俺達の人形が・・・」
「ふむ、それが最大の一撃か。」

霊獣はそう言って、足元の山を蹴り飛ばす。

「なんとも脆弱な、脆い一撃であった。そして、我が与えた機会を捨てたな。」

そして、力が抜けて地面にへたり込んでいる二人へと歩みを進める。

「我に歯向かった度胸だけは認めて、その命を絶ってやろう。」
「いや、悪いがそう言うわけにも行かない。」
「うむ、救える命は救わねばな。」

が、その前に出てきた二人の人間によってその歩みは止められた。
一人は両の拳に雷をまとい、一人はその手に刀を持っていた。

そして、二人より送れて出てきた女性が、バカ二人の前に出てくる。

「そこの二人、これで懲りたか?」
「あ、あんたらは・・・?」
「ほう・・・貴様たち三人は中々に出来るようだな。それに、一人は霊獣殺しのようだ。」

智也の台詞は霊獣によって遮られ、その霊獣の言葉で、亮は自分達の目の前にいる三人の素性を知る。

「ま、まさか・・・あなたたちは“席組み”の・・・?」
「ああ、そうだ。私は第八席、『式神使い』。そして、あちらの雷を使っているのが、」
「第十席、『雷撃』!」
「そして、俺が第一席、『降神師』だ。」

三人は、霊獣への挨拶もかねてそう言う。

「君達は命令違反をしている身だ、ということは理解しているかね?」
「・・・ああ。もちろんだ。」
「ですが、これも半端物を引き摺り下ろすためで・・・あなたたちも、あの半端者をよくは思っていない
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