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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 F
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さて、第二部隊のところである。

「ふむ・・・分かった。すぐに向かおう。」

慈吾朗は、光也から一輝が受け取ったものと同様の連絡を受け、そう返した。

「さて・・・この辺りにも顕現しているが、どうするか・・・」
「『犬神使い』、何の連絡だ?このあたりの妖怪はあらかた消しさったが。」

慈吾朗が悩んでいると、豊がそう声をかけてきた。
もう既に辺りの妖怪は消し去ったため、取り込みもとき、口調も元に戻っている。

「いや、ちょっと色々あってのう。前はおるか?」
「『化け狐』なら、じきに来ると思うが・・・」
「正確には、今すぐに、ですわね。」

前は、豊の背後に現れた。

「急に後ろに立つな、『化け狐』!というか、ついさっきまでかなり遠くにいなかったか!?」
「驚かせるのが目的ですから、お断りします。それに、元から近くにいましたよ。で?慈吾朗は何のようですか?」

前はそう、慈吾朗に問いかけた。

「まあ、かなり真剣なことなんじゃ。どうにも、三体ほど霊獣が顕現したらしい。」
「ありえん。」

豊は、一瞬で慈吾朗の発言を否定した。

「顕現すること自体珍しい霊獣が、そんなに同時に顕現するはずがないだろう。一体どれだけの確立になると思っている。」
「いや、むしろ確立がある以上、可能性があると考えたほうがよい。そこに盆の要素も加われば、十分に考えられることだのう。」
「そんな議論はどうでもいいです。一体、どこに何が顕現したのです?私達はどの霊獣を担当するのです?」

前はそういって話を区切り、慈吾朗に問いかける。

「そうじゃのう・・・場所はここじゃが、正体をあっさり教えては何の意味もない・・・では、クイズにでもしようかのう?ヒントは、今ここで起こっている現象じゃ。」
「ふざけるな。さっさと話せ。『犬神使い』も共に戦うのだろう?」
「いや、わしは別のものの対処じゃ。」
「他の霊獣のところに?」
「いや、神の所に。」

瞬間、二人は絶句した。

「では、わしは行く。頑張るんじゃぞ。・・・ベル!」
「ウォォォォォオオオオオオオオオン!!!」

慈吾朗はそんな二人に見向きもせず、ベルに一吼えさせ、そのまま間をおかずにベルに乗ってその場を去った。

「・・・まあ、変に考えるのは止めましょう。それより、今ここに顕現している霊獣が何なのか、それを考えるべきです。」
「たしか、今起こっている現象と言っていたな・・・」

豊はそう言いながら、周りを眺める。
すると、妖怪が現れたので、豊は白澤図を向けて蒐集しようと黒い触手を伸ばすが、

「ん?手ごたえがない・・・な。」
「の割には、こちらに向かって攻撃が来ていますが。」

そして、二人が避けようと離れたその少し横に、その攻撃は当
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