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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 D
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あいい。この俺自ら、数を減らしてやろう。」

そういって、妖刀を構えると・・・一気にその力を解放し、荒れ狂う呪力、妖力の波を放つ。
結果、先ほどの比ではない量の妖怪が倒され、それらの死体と先ほどの死体が、全て妖刀に食われた。

「ふむ・・・ザコばかりではあるが、あれだけの数があればそこそこにたまるのだな。まあ、まだ全然足りんが。」
「おや、今回は準備していなかったのか?」
「したんだが・・・その、妹が勝手に使ったんだ・・・」
「小さな子供の手に届くところに置いてはいかんぞ!」
「相変わらず、夜露殿は好奇心旺盛だな。おっと、貫け、『雌黄』!」

無駄話をしているうちに集まってきた妖怪は、鈴女が召喚した蜂の式神の放つ黄色い光に貫かれ、絶命する。
そして、その死体を白夜の妖刀が貪欲に食い散らす。

「では、倒した妖怪の死体は、全てその刀が片付けてくれると考えていいのだな?」
「ああ。霊獣が現れたときのために、できる限り準備はしておきたいからな。」
「では、俺達は第一席のためにも妖怪を狩るとしようか!雷鬼晩餐!」

拳は再び雷を自らの身に落とし、それらを鬼の形にすると妖怪に走らせ、食い漁るかのように噛み千切り、命を奪わせる。
こんな性格だが、意外と器用だったりする。イメージに合わないところが多いやつなのだ。

「焦げてはしまったが、問題あるまい!」
「多少変わるのだが・・・まあ、これだけの量がいれば大して気にはならんか。」
「あまり贅沢を言ってもいけない。まあ、白夜殿の奥義は使わずにすんだほうが・・・おや?」

三人が妖怪を殺しながら進んでいると、鈴女が何かを見つけた。

「どうした、鈴女?」
「いや、今人がいたような・・・拳殿、あれ・・・人ですよね?」

鈴女は大量の妖怪がいるその先、自分達のほうに向かってくる四つの人影を指差す。

「どれ・・・うむ、二人は人、二体は人形だな。傀儡か?」
「は?俺達以外は避難したはずだろう・・・おい光也。どういうことだ?」

拳が保障したことで、白夜は光也へと連絡を取る。

「おかしいですね・・・確かに避難するように命令したはずですが。」
「なら、あれは命令違反ということか・・・最悪、見捨てればいいな。」
「お願いなので、それは最終手段としてください。」

光也は白夜にそういって、電話を切った。

「はあ・・・しかたない。まずはそいつらと合流するか。」
「うむ!死んでしまう前に保護しなくてはな!」
「巻き込まれただけならば、助けなくてはならない。それが強者の責任というものだ。」

三人の意見が一致したため、その二人の元に向かおうとするが・・・

その瞬間、日本で三箇所に霊獣クラスが出現、うち一体は二人の傀儡使いの元に出現した。


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