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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
反董卓の章
第9話 「スラッシュ、キィーック!」
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「私に聞かれても……」

 そんなキョロキョロしながら聞かれても、困る。
 移動の最中だから、隠れて近づくなんて、細作でもなければ無理だとは思う……けど。
 
 でもあの周瑜さんだしなぁ……

「あ、周瑜のお姉ちゃん」
「ギクゥッ! め、めめめめ冥琳、ごめんなさい! すぐ戻るから、耳は、耳は勘弁して!」
「……かと思ったら、星だったのだ」
「? 鈴々、なにか?」

 鈴々ちゃんが、ニヤニヤしながら孫策さんを見ている。
 星ちゃんは突然名前を呼ばれて、きょとんとしたままこちらへと馬を進めてきた。

 鈴々ちゃん……いたずらしちゃダメだよ。

「ちょ、張飛、ちゃんっ…………いい度胸、してるぢゃぁぁないのっ」
「……そんなに公瑾殿が怖いなら、さっさと戻れって」

 孫策さんは、鈴々ちゃんを睨みながらも、若干脂汗を流している。

 私もご主人様に同意。
 そこまでしてご主人様にへばりつかないでほしいなぁ……

「そろそろ水関だ。景升殿に伝令して最後の詰めを相談する。愛紗、伝令と案内を頼む」
「御意」

 そう言って、後方の劉表さんの元へと馬を走らせる愛紗ちゃん。
 それを見た孫策さんが、もじもじと身体を動かした。

「むぅ……なんで盾二は、劉表と一緒に行動するのよ」
「は? そりゃあ同盟相手だしな。桃香の後ろ盾だし…………なんだ、雪蓮。景升殿が苦手なのか?」
「………………」

 バツが悪気に黙りこむ孫策さん。
 ……そういえば。

「ご主人様。劉表さんも孫策さんに挨拶するの、渋ってたよ? お互いなにかあるんじゃ……」
「? そうなのか?」
「………………」

 私とご主人様の問いかけに、無言で黙りこむ孫策さん。
 私達が顔を見合わせていると、馬を飛ばしてこちらに向かってきた愛紗ちゃんとそれに追走する劉表さんが見えた。




  ―― 盾二 side ――




「む…………孫、伯符殿か」
「…………劉、表」

 最後の確認のために呼び出した劉表と、俺のすぐ前で馬にまたがった雪蓮が互いに睨み合う。
 ってか、なんで睨み合うんだ?

「……久しぶり、じゃな。元気そうでなりよりじゃて」
「………………」

 若干、苦笑しながら挨拶する劉表に、雪蓮はぷいっと顔を背けた。
 おいおい……

「しかし、何故玄徳嬢ちゃんの軍に?」
「あ〜……えと。そ、孫策さんは義勇軍時代に一緒に戦ったんです」

 桃香の説明に、顔を顰める劉表。
 ……やっぱ、この二人は過去に何かあるのか?

「そうか……孫策殿も、先陣に?」
「いえ……そのつもりはないんですが。雪蓮、いい加減に中陣に戻れよ」
「…………そうする」

 呟きながら、ひらりと馬
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