第四十五話 運動会当日その十四
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「うちの男子連中もなあ」
「何よ、あれ」
傾いていた、安土桃山時代の傾奇者の格好ででかい槍や扇子さえ持っている。やはり普通に走る姿ではない。
それでだ、こう言うのだ。
「走ることよりインパクトなんだな」
「それの勝負なのね」
「だからなの」
ここでまた言う里香だった。
「部長さんも決断されたの」
「全員がゆるキャラになってか」
「それで応援するってことにされたのね」
「流石に歌舞伎役者や実際の傾奇者だとね」
ゆるキャラでは分が悪いかも知れない、こう判断してだというのだ。
「もっとね」
「成程、それでか」
「うちの部長さんも」
「どのキャラになるから早い順らしいから」
つまり好きなキャラがいてそれになりたいのならすぐに着ろということだ。
「私もすぐに着ないとね」
「何かどれも可愛いし受けるからどうでもいいか」
「ううん、どうしようかしら」
美優はどれでもよく彩夏は考えていた。
「あたしは最後でいいよ」
「里香ちゃんと一緒に行こうかしら」
二人で話す、そしてだった。
美優はその場に残った、やはり最後に残ったものを着るというのだ。そして彩夏は考えた結果里香と共に行くことにした。
そしてその行く途中に琴乃と景子を見た、その二人は既にだった。
首から下がそれぞれのキャラになっている、琴乃は青い犬で景子は白い猫だ。景子はあのマスコットである。彩夏はその二人を見て言うのだった。
「二人共もう話聞いてたの」
「ええ、部長さんから直接ね」
「こうするって決めたからって」
全員で着ることを正式に決めたと伝えられたというのだ。
「それですぐに着たの」
「一番可愛いの選んでね」
「そうなのね、じゃあ後は」
「そう、頭被るだけ」
「これだけだから」
「何かその格好でバンドしたら面白そうね」
彩夏は自分達の部活のことからこう考えた。
「砂場だからお手入れが大変でしょうけれど」
「着ぐるみの指で演奏するのもね」
「かなり難しいけれどね」
それでもだとだ、二人も応える。流石に着ぐるみの指でギターやベースは難しい。キーボードもである。
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