なんか、増えたよな……
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この子の印象はどこか硬い真面目そうな子だ。普通に可愛いし、いいやつかもしれない。
ただ、ひとつ問題があるとすれば、その背中に立派な羽根が生えていることだ。この子は一体何者だろうか。
「わ、私は! そ、その……」
なんだこれ、可愛い。頭撫でたい。
守りたくなる系だ。
なにはともあれとても緊張しているようだ。
緊張をほぐしてやろうと優しく言う。
「落ち着いて、自分のペースでいいから言ってみ?」
「なんか私の時と態度が全然違うんだけど……」
そりゃそうだ、バカ野郎。
お前とこの子は違う。心がピュアなんだよ。お前と違ってな。
「わ、私は……て、天使です。」
そう聞いた途端俺はレイの首根っこを掴み部屋の端による。
「おい、お前って八百万の神の一人だよな。」
「うん、そだよ。」
「その、だな……天使ってどうなんだ?宗教的に、」
「まあ、確に天使は代表的な宗教で言うとキリスト教、イスラム教、ユダヤ教で登場するんだけどね、何でだろうね。まあ、日本には信教の自由という権利があるし後は何か歪みが生じたかもしれないね。」
流石、消しゴムの神と言っても神は神だ。俺も特別詳しいわけではないがそれくらいは知っている。
「あ、あのー……どうかしたんですか?」
「あ、ごめんごめん。」
これ以上あの子の不安な顔を見るわけにはいかない。俺とレイは席に着いた。
「じゃあ、改めて、よろしく頼む。」
「は、はい。実はガブリエル様に頼まれてここにやって来ました。」
ガブリエル、聞いたことはある。なんとなく上位の天使っぽいとは思っていたな。ていうか自己紹介の筈なのに話変わってないか? まあ、いいか。
「実は数日前から急にあなたの周りで天使の反応が見られたのです。」
「なにぃ!?」
神だけでなく天使まで? なんかすごいことになってきたな……
「神の反応も見られるようですがそれはレイさんに任せるとして、私が担当になりました。これからもよろしくおねかいします。」
「おう!……む?」
あれ?また違和感だ。何か忘れてるような……そうだ!
「お前らまさかここに住むの?」
「おう。」
「ふつつかものですがよろしくおねがいします。」
「また、増えるのか…………」
なんか、これからもいるよ! って感じで言うからさ、て言うか
「お前、なんで来たの?」
上腕二頭筋の神に聞く。さっきから気になってたよ。
「フンッフンッ、お、俺か?」
「お前だ。そして人の家で体鍛えるんじゃねぇ。」
「俺も統治の神様から頼まれて来たんだ。ま、消しゴムの神が監視員なら、俺は戦闘員と言ったところか。」
「ふぅーん、」
「あ、お前信じてないな。けど俺はいつでもお前の中にいるんだぜ?
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