呪われた一族
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、そんな当たり前の事が当たり前に出来る人間だとも、思ったんだ」
「あぁ・・・これほどまでに人徳があり、当たり前の事が当たり前に出来る主はそうはいない。人間、当たり前の事が出来ない者も多いからな」
「そんなクロス君が主だから、私達は誇りと自信を持って戦う事が出来るの」
「だから俺達は決めたんだ。『奴隷』としてでも『道具』としてでもない、『家族』として、『1人の人間』として、主の傍にいようと・・・」
スバル、ヒルダ、サルディア、ライアーの言葉に、ルーシィは感じた。
何者にも切れず、何があろうと切れず、どんな強大な魔法をもってしても切れない・・・強い絆を。
「お前達・・・」
クロスも嬉しそうに微笑む。
すると、キッチンのドアが開き、そこから美味しそうな匂いが漂ってきた。
「ふんふん・・・今日は鍋だな」
「アンタの鼻は便利よね、スバル」
淡い水色のワゴンを押しながらティアが姿を現した。
テーブルの中央の鍋式の上に鍋を置き、ミトンを外す。
「今日は人数も1人多いし、鍋にしたわ」
「ナベ?」
「知らないのも当然ね。東洋の国の料理だし」
「よっしゃあ!丁度鍋食いたいと思ってたんだよ!さすがティア!」
スバルがご機嫌な様子で席に座り、続くようにルーシィ達も座る。
最後にティアがエプロンを外して、フックに戻し、座った。
「さ、食べましょうか」
『いただきます!』
全員がそう合唱するのを確認し、ティアは鍋の蓋を開ける。
ふわっと真っ白の湯気が広がり、鍋の中では肉や野菜がぐつぐつと煮込まれていた。
「わぁっ・・・」
ルーシィは感嘆の声を漏らすと、小皿に自分の分を盛り、そのまま口に運ぶ。
「美味しい!」
「そう。なら良かったわ」
室内だが帽子を取らないティアは、やはり眠いのか欠伸を噛み殺す。
どうやら趣味であるガラス細工に没頭しすぎたようだ。
「あっ!おいヒルダ!俺の取ろうとした肉取るなよっ!」
「知らんな、早い者勝ちだろう?」
「大丈夫だよスバル、まだお肉あるし」
「てか、ちゃんと野菜も食べなさいよ?アンタは」
「ライアー、それ取ってくれないか?」
「了解した」
和気藹々と、それこそ本物の家族の様に鍋を囲むティア達。
初めて食べる鍋の味を堪能しながら、ルーシィの頭に疑問が過った。
それは先ほど、ライアー達が自分の家系について話した時の事。
『私達の家は、代々カトレーン家の人間に仕える家系なんだ』
『カトレーン家の人はコピーの能力を持ってるし』
(・・・あれ?って事はティアもコピーの力があるって事だよね。でも、ティアにはクロスみたいに4人仕えてない・・・姉弟の場合は姉弟で4人なのかな?でもそれじゃあ理不尽というか・・・)
白菜を口
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