呪われた一族
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ーだろ」
「そ、それを言うなっ!買い物を頼まれ塩と間違えて砂糖を買ってきた上にネギと間違えてニラを買ってきたお前には言われたくないぞ!」
「うっ・・・塩と砂糖はどっちも白いし、ネギとニラだって似たようなもんだろーが!」
「全く似ていないだろう!」
「落ち着けお前達」
ヒルダが止めにかかる。
どうやらライアーは俗に言う『いじられキャラ』というやつらしい。
「サルディア、いつもこんな感じなの?あの2人って・・・」
「うーん・・・いつもじゃないけど、こんな感じかな」
あまり問題視してないサルディアは、「着替えてくるね」と2階に上がっていった。
口論に参加していないクロスは、ルーシィに目を向ける。
「・・・どうかしたのか?」
「え?」
「いや、少し寂しそうな顔をしていたものだからな」
その言葉に口論していた3人の視線もルーシィに集まる。
「え、えっと・・・ほら、あたしってママが死んでから家柄の事もあって家族と・・・って言ってもパパだけど・・・あまり話す事が無かったの。仕事優先の人でね。同じ家に住んでる筈なのに、パパの心は別の所にあるみたいで・・・だからね、今の皆の会話を聞いてたら、本当の家族ってこんな感じなのかなぁ、って思ってさ」
ルーシィの言葉に着替え終わり降りてきたサルディアも含め、5人は沈黙する。
「あ、ご、ゴメンねっ!こんな話しちゃって・・・忘れて!」
それを見たルーシィが慌てて言うと、ライアーがゆっくり口を開いた。
「いや・・・お前の気持ちはよく解る。俺達も家柄の事で悩まされてきたからな」
「え?」
ポカンとするルーシィに、ヒルダが説明した。
「私達の家は、代々カトレーン家の人間に仕える家系なんだ」
「そっ、カトレーン家の複製能力を持つ人間にな」
「まぁ、カトレーン家の人はコピーの能力を持ってるし、基本全員に私達みたいな4人が仕えてるの」
「コピー?・・・って事は、クロスがそうなの!?」
「まぁ一応な」
クロスはそう言うが、その口調にはあまり喜びはない。
普通の人間が持たないコピーの力を持っているのなら、それを誇ってもいいものを。
「そして、私達は主となった人の為に動き、時に『意志を持つ武器』になり、時に『意志を持つ盾』になり、時に『意志を持つ知恵』になる」
「そう・・・だが、主次第で俺達のその先の人生は大きく変わる」
「聞いた話じゃ、俺のじーちゃんは主だった奴に奴隷みてーに扱われたんだと。だからあのラクサスは俺達の事を『十字架の奴隷』っつーんだ」
「あぁ・・・私達の家系は周囲の人々から『不幸な一族』『人に使われるだけの一族』『呪われた一族』と迫害されていた」
サルディア、ライアー、スバル、ヒルダが説明し、ルーシィはラクサ
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