呪われた一族
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ぉ、スバルっ!」
サルディアがスバルを叱り、スバルは何とか笑いを堪えながら口を開く。
「それがな、こいつ家賃が払えなくて家を追い出されたんだと!」
スバルがそう言うと、3人は「あぁ・・・」と納得したような顔つきになる。
「そうか、それは大変だな」
「気兼ねせずにゆっくりしていってくれ。元々人数が多いんだ、1人増えてもあまり変わらない」
「はい!ありがとうございます!」
いきなりやって来た自分を特に慌てず困らず歓迎してくれる3人に、ルーシィは深く頭を下げた。
と、そこに聞き覚えありまくる声が聞こえてくる。
「あらサルディア、帰ってたの・・・ん?何でアンタがいるのよ?」
ティアだった。
まぁティアとクロスは双子の為、一緒に暮らしてても特に問題はないのだが。
ずっと寝ていたのか欠伸を噛み殺し、近くのフックにかけてあった紺色の地に白いドットのエプロンをいそいそと着始めた。
「え?ティア、どうしてエプロン?」
「料理するからに決まってるでしょ。これでも、料理は得意なの」
「ティアの料理はマジで美味いぞ。これならいつ嫁に行っても大丈夫だな、な!ライアー!」
「な、何故俺に聞く!?」
ティアは料理が得意だという新事実が発覚し、スバルがその料理を絶賛し、突然話を振られたライアーは慌てる。
「それじゃ、まぁ特に持て成しは出来ないけど」
そう言うとティアは食材を一気に持ちキッチンへと消えていった。
ルーシィはリビングの黒ソファに腰掛け、隣に座っているスバルに声を掛ける。
「ねぇスバル。さっき見てて気づいたんだけど、ライアーさんって・・・」
「ん?もう気づいたのか?早いな!そうそう、ライアーはティアの事が好」
「あああああああっ!す、済まないスバルっ!」
「ぐごっ」
かなり乱暴な話の止め方だ。
が、スバルはそんな事で懲りるような男ではなく。
「あのなぁライアー、もう隠す必要ねーぞ?ギルドの皆が知ってるんだからよっ☆ティアを除いて」
「なっ!?」
「あぁ。マスターからハッピー、さらにはロメオまで知っているぞ」
「新人のルーシィにも知られたんだ。今更隠す必要はないだろう?」
「ヒルダ、主まで・・・」
ライアーはこの世の終わりだとでも言うように頭を抱える。
男だが腰に届くほど長い黒髪を揺れた。
「そーいやよぉ、何でずっと隠してんだ?ライアー。いあ、もう隠しきれてねーけど」
「そ、それはっ!・・・その、照れくさいというか、だな・・・」
ぼそぼそと答えるライアーの背中をバシッとスバルが叩く。
「安心しろって!昔ハッピーの絵を描いたらこの世のものとは思えねー化け猫の絵になっちまって、それでしばらくハッピーに口聞いてもらえなかった事よりは恥ずかしくね
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