暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
ALO
〜妖精郷と魔法の歌劇〜
最悪といっていい展開
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ることを夢見ていたリーファに何と言えばいいのだろうか。
「………………………くそっ!」
全ては、アスナとマイを救い出してからだ。そのためだけにここに来たのだ。
命を賭して辿り着きたかった一人の少年を押しのけてまで。
目の前には、太い樹の枝が夕陽に向かって伸びていた。枝の中央には、人工的な小道が刻み込まれている。道の先には、生い茂った木の葉に遮られているが――――その梢の向こうに、夕陽を反射して金色にきらりと光る何かがあった。それを見た時、キリトはもう立ち止まってはいられなかった。
今にも発火しそうなほどの焦燥と渇望を必死に抑えつけ、樹上の道を進む。あと数分――――数十秒でとうとうその瞬間が来ると思うほどに、加速された感覚器官は一瞬一瞬を無限の長さにも引き伸ばしていく。
色濃く繁った不思議な形の木の葉の群れをくぐり、乗り越え、道は続く。枝のうねりに合わせて、短い階段が上ったり下ったりしながら現れるたびに、背中の翅を一振りして飛び越える。やがて、行く手で煌く金色の光の光の正体が明らかになってきた。金属を縦横に組み合わせた格子――――いや、鳥籠だ。
キリトが走る太い枝の、少し上空に平行して伸びる別の枝から、円筒の上部がすぼまったオーソドックスな形の鳥籠がぶら下がっている。だが、その大きさは通常の物よりも途轍もなく大きい。小鳥はおろか、猛禽だって閉じ込めることはできまい。そう。あれはもっと、別の用途の――――
もう遥か昔に思えるほど遠い記憶の中から、エギルの店で彼が口にした台詞が思い出される。
一人のプレイヤー――――レンが世界樹に肉薄し、限界高度でスクリーンショットを撮影した。その写真には、二人の少女を閉じ込めた不思議な鳥籠が写り込んでいた。
そうだ、間違いない。あれだ。あの中に――――
汗でぬめる手を握り締め、キリトはほとんど宙を滑る勢いで失踪し、最後の階段を飛び越えた。
小道の刻まれた枝は、急激に細くなりながら鳥籠の下部に達し、そこで道は終わっていた。
金色の鳥籠の中も、すでにはっきりと見えた。一つの大きな植木と、様々な花の鉢が白いタイル張りの床を彩っている。中央には、豪奢な天蓋付きの大きなベッド。傍らに、純白の丸テーブルと、背の高い椅子。それに向き合うように腰掛けている、真っ白な髪を持つ少女と――――
栗色の髪を持つ少女の姿。
あまりにも深い思慕のゆえか、光に満ちた概念にまで昇華されていたその懐かしい姿。時には研ぎ上げた刃のような怜悧な美しさ、時には人懐っこいやんちゃな温かさを浮かべ、あの短くも懐かしい日々の間、常に己の傍らにあった姿。
その姿が網膜に焼きついた瞬間、キリトの頭の中にあった思案事項や心配の一切が吹き飛んだ。
だから、アスナがさっと顔を上げ、口
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