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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十六話:確認と狼狽
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であれば、この程度なら死にはしないだろうというくらいの力を込めて、カールさんの体が気持ちよく宙を舞う程度に、一発。
思いっ切り殴り飛ばして、手打ちということにしました。
「カールさん。大丈夫ですか?」
奴隷時代に問題を起こしそうな新入りを相手に色々やってきた私が、今さら手加減を間違うとは思えないけれども。
一応、生存確認として声はかけておきます。
「……っつー……。き、効いただ……」
「大丈夫ですね。見た目でわかると困るので、少しだけ治しますね。見た目だけ」
吹き飛んだままの状態で地面に横たわるカールさんに歩み寄って膝を突き、殴った頬に手を当てます。
「ど!?どど、ドーラ、さん!?」
「勘違いしないでください。村の方に邪推されないように、見た目を治すだけです。動かないで」
「ん……んだか……」
なんだか挙動不審になってるカールさんに構わず、ホイミを唱えて見た目をキレイに治療します。
「まだ、痛むと思いますけど。とりあえず、見た目だけはキレイになりましたから。では、私はこれで」
「ドーラさん!!待ってけれ!!」
立ち上がろうとしたところで、カールさんに手を掴まれます。
「……なんですか?離してください」
「……おらが、頼んでおいて、今さらだども!化け物退治に行くのは、やめてけれ!!」
「……は?」
本当に、今さら何を言ってるんだ、この人は。
「……そんなわけにはいかないでしょう。もう、村長さんともお話しして、正式にお引き受けしたんですから。そのために来たんですから、私は」
「だども!ドーラさんが娘っ子だったなんて、おら知らねかったから!ドーラさんを行かせるくらいなら、おらが」
「ダメです。それをさせたくないから、村長さんは私たちに大金を払ったんです。私も納得してお受けしましたし、女でも私はあなたよりも強いです。だから」
「だども!!おら、ドーラさんに、あぶねえことさ、して欲しくねえ!!おら、ドーラさんが」
「私は。旅をしてるんです。望んで、旅をしてるんです。危ないことは、いくらもあります。この程度、危ないうちにも入りません」
「だども、ドーラさん!!」
「私がすることは、私が決めます。昨日会ったばかりの、さっきまで私を男だと思い込んでいた、あなたに。口を出されたくありません」
「……ドーラさん……」
私の手を掴むカールさんの力が緩んだところで、手を振り払って今度こそ立ち上がります。
「……ご心配頂いたことは、ありがたく思います。でも私たちは、明日にはお別れする、すれ違っただけの関係ですから。私のことは、忘れてください」
できれば、触った感触も込みで!
全て、記憶から抹消してください!!
「ドーラさん……おらは……」
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