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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十五話:調査と疑惑
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散歩してくるね。村の様子も、もう少し見たいし」
「そうか。なら、俺も」
「一人で大丈夫。村の人たちも、もうほとんど家に帰ってるみたいだったし。私だってこんな格好なんだから、絡まれることも無いだろうし。男同士でそんなにべったりくっついてたら、おかしいって」

 さっきもちょっと、妙な目で見られてたし。
 都会は色んな人がいるし、他人のことなんてそこまで気にしないけど。
 こういう田舎だから余計に目立つってことも、あると思う。

「いや、だけど」
「大丈夫だから!行ってくるね!」
「……あんまり、遅くなるなよ」
「うん!」


 さっきの警戒の余韻でか、またやたら心配してくるヘンリーを振り切って、一人で宿を出ます。

 モモが畑を荒らすという話は、ゲーム通りなんですけれども。
 あのモモが、考えも無く人に迷惑をかける行動を取るとは、どうも考えにくいので。

 キラーパンサーは基本は肉食だろうとは言え、野生の獣と違って、内臓まで含めて生食させるわけにもいかなかったので。
 加熱した肉だけではビタミンが十分に取れないから、栄養を考えて野菜も与えてたし、モモも喜んで食べてたからそこもおかしくないんですけど、実際の被害状況をちゃんと確認しておきたい。


 というわけで、荒らされた畑に近付いて、様子を観察します。

 モモにかじられたらしい野菜の残骸が、まだそこに残されていますが。

 ……キレイに食べてますね。
 おいしいところだけかじって後は残すとか、そんなことはなくて。
 食べられない部分だけ残して、ひとつの野菜をキレイにたべてます。
 足跡も残されてますが、他の野菜を踏みつけないように、気を使って歩いた様子が見て取れる。

 うん、さすがモモ!
 お行儀の良い、賢い良い子ですね!

 正直、そんな大騒ぎして大金かけて退治するような状況には思えないのですが。
 あんな大型の魔物らしい生き物が、人の目に付くような形でこんな小さな村に出入りするのでは、危機感が高まるのも無理は無いのか。
 今はこの程度の被害でも、放置すればもっと大胆に荒らされるようになるとか、仲間を連れてこられるとか。
 事情を知らなければ考えてしまっても、おかしくは無いからね。


 ともかく、モモは相変わらず賢い良い子であるらしいことが確認できたところで、畑から目を離して立ち上がると。

「ドーラさん!ここにいただか!」

 遠くから私の姿を認めたカールさんが、声をかけながら駆け寄ってきました。

「カールさん。何か、ご用でしたか?何か問題でも?」
「んだ。おら、ドーラさんにちょっくら、話があって。探してただが、一人ならちょうど良かっただ」
「探させてしまっていましたか。すみませんでした、話とはなんで
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