TURN103 赤い海賊その七
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「聞いたことのない名前ですが」
「はい、大西洋の欧州側やアフリカ西部を荒らす海賊でして」
「これがめっちゃ強いんや」
「我がエイリス軍も手こずっていました」
「うちもや」
二人はこう日本に話す。
「近頃姿を見ていないので解散したと思っていましたが」
「また急に出て来たわ」
「私も名前は聞いていたが」
レーティアもここで言う。
「ドクツには出て来なかったからな」
「出て来たら征伐するつもりだったわ」
グレシアがドクツが当時考えていたことを話す。
「けれど私達の頃は出て来なかったから」
「それで私もその存在を記憶の隅に置いていた」
レーティアもそうしていたというのだ。
「そして今出て来た」
「そういう事情ですか」
「海賊としての規模はそれ程ではなかった筈ですが」
ネルソンはその彼等の艦隊を見て言う。
「しかし今は」
「俺が知ってる時の三倍はいるな」
「三倍ですか」
「何処で兵を増やしたんだ?」
フランスもその彼等を見て首を傾げる。
「それもわからねえな」
「しかも艦艇はドクツのものが多い」
レーティアは海賊達の艦艇を見て言う。
「ヒムラーが援助しているのか」
「あの男ならやりそうね」
グレシアは最初からヒムラーを信頼していない、それでこう言うのだった。
「そうした小細工めいたことはね」
「我々への攪乱だな」
ドイツはグレシアの話からこう言った。
「おそらくな」
「そうね、彼等に私達の側面を攻めさせて」
「正面から来るな」
「ソビエト軍がね」
グレシアがこう言った瞬間にだった、早速。
全艦艇のレーダーに警報が鳴った、そして報告も入った。
「ソビエト軍が来ました!」
「ドクツ軍もです!」
「へっ、お約束もいいところだね」
キャシーはこの状況を受けて威勢よく言った。
「楽しいパーティーのはじまりだね」
「そうみたいね、ただ」
「ただ。何だい?」
「妙な感じがするわ」
クリスはいつも持っている水晶を丁寧に前に置きそれを覗きながらキャシーに話す、キャシーもそれを聞く。
「あの海賊から」
「レッド何とかからかよ」
「ええ、東郷長官と関係があるかしら」
水晶を見ながら話していく。
「そんな感じがするわ」
「俺に?」
「ええ、どういう関係かはわからないけれど」
「俺はレッドファランクスとは関係はないがな」
「あとキリング長官にもね」
クリスは彼女の名前も出した。
「関係があるみたいよ」
「ちょっと、あたしもなの」
「そう出ているわ」
「あたしもってどういうことよ」
「そこまではわからないわ、けれどね」
クリスも水晶を覗き込み続けながらいぶかしむ顔で話していく。
「何かあるのは間違いないわね」
「わからないわね、けれど
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