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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter34「舞い降りる影」
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「あと、ダガーの刃は、ティアナの先生でもあるルドガー君の剣の構えもできるよう、設定もシャーリーが作ってくれたみたいだから、ティアナ次第で模擬戦で見せたようなルドガー君の技をもっと上手く使えるようになると思うよ」


その言葉を聞いて、胸が一杯になる。

なのはは自分の事をこんなにも考えてくれていた。
それに気付かず、自分の事ばかり優先していた自分を、何も変わらず優しく語りかけてくれる事にティアナは込み上げてくる涙を抑えきれなかった。

「銃を使うルドガー君が銃師としての戦い方を実際に教えて、私は模擬戦を通して、戦いで生き残る為の戦い方を教える事で、確実にティアナを強くしてあげたかったんだけど、私の教導地味だから、あんまり成果が出てない様に感じて、苦しかったんだよね?」

俯いて涙を流すティアナをなのはは優しく抱き寄せ、微笑む。

「ごめんね」

その一言はティアナの、最後まで抑えていた感情を弾けさせるには十分だった。

「ごめんなさい、ごめんなさい……!」

なのはに抱きついて、子供のように大きく泣くティアナ。涙と共に、口から出る言葉は、本当の心からの謝罪だった。

そんななのはとティアナを茂みから見守る5つの影があった。

スバル、エリオ、キャロ、シャーリー、フリード達だ。
ホテル・アグスタから今日の模擬戦までティアナの事を皆心配していたため、悪いと思いながらも身を隠して2人の様子を見守っていた。

「いい趣味だな、盗み聞きなんて」

「ホンマやなぁ」

背後からそんな声が聞こえたため、スバル達は驚きながらそちらに振り返る。

「ル、ルドガーさん、八神部隊長にリイン曹長!?えっと…これには、訳があって……」

スバルが小声で、事情をわかってもらおうと、ルドガー達3人にあたふたしながら、説明しようとする。

「ぶー!盗み聞きなんてはしたないですよー!」

「でも、やっぱり心配だったんで……」

リインが頬を膨らませて話し、エリオが弁解し説得を試みるが、咄嗟だったこともありマシな言い分は思いつかない。

「はいはい。けどもう十分だろ?」

「はい……ところでルドガーさん達はどうしてこちらに?」

シャーリー達からしたら、何故ここにルドガー達が現れたかが一番知りたかったのだろう。

「……少しはやてと俺の昔話を…な?」

「昔話ですか?」

「リインとはここに来る途中で会ったんや。そしたら、偶然皆がそこでこっそりしてる所を見つけたんや」

ルドガーとはやては、話しをできる場所を探し歩き回っていたようだった。

「この際だ……皆を交えて話した方が手っ取り早いかな」

「ええの?」

「ああ…皆知りたいだろうし……それに知ってもらいたんだ」

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