プロローグ
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「俺も行くの?」
「そうねぇ…。斎は好きにしなさい」
好きにって……。どうしようかな。
英語は日常会話くらいなら話せるけど、犯罪大国にはあんまり……。
「今答えなくてもいいわ。まだ行くわけじゃないもの」
「いつ行くの?」
「遅くても、月末には行くわ」
じゃあ、あと約10日ぐらいか。
ゆっくり考えよう。決まったようなもんだけど。
「今日は大きなものだけ送っただけだから。アメリカンの家だから大抵の物は揃ってるけど、やっぱり日本の物を使いたいのよね」
日本人の和の心ってやつかな。
俺も分かる。
「帰ってたか、斎」
「ただいま、父さん」
「言ってなかったが、父さんと母さんはアメリカに引っ越すことになった。お前は日本に残るか一緒に来るかは、お前自身で決めるといい」
「今聞いた」
「……そうか」
たった今母さんから聞いたことを、再び父さんから聞かされる。
すでに聞いたことを告げると、父さんは寂しそうに頷いた。
子どもじゃないんだから。
ちなみに、父は鳴月 佐井
「そんなことより、今日は寿司だ。出前を取ったぞ」
「何で」
「父さんが食べたいからだ」
子どもだ。この父親は。
それより、今の俺には日本に残るのかが大事か。
どうしようか。
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