プロローグ
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俺は死んだ。そして、復活した。
いや、唐突で悪いんだが、事実だ。
だって、目が覚めたら美少女のドアップだぞ?
よく分からんかったけど、確認してみたら自分が赤ん坊になっていることに気付いたわけだ。
その時は思わず叫んじまったよ。
「何じゃこりゃーーーーーっ!!!」
ってな感じで。…心の中でな。
さすがに、口に出すのは無理だよ。赤ん坊だからな。
まあ、出たらそれはそれでヤバいと思うけど。
まあとにかく、今は寝るべ。
それから16年。何事も無く、俺は成長した。
驚いたのは、この身体のスペックが凄いってことだ。前世はどうだったか知らんけど、ここまででは無かっただろう。
そう、俺には前世の記憶が無い。記憶が無いと言っても、自分のことや家族、友人のことだ。
他のことは普通に覚えてる。家族とかのことを忘れてしまったが、悲観はしていない。
むしろ好都合だろう。前世の親がどうだったかは知らないが、今の両親に不満は…無いことも無いが、基本的には無い。
そして、そんなある日。
高校生活1年目、最後の日を終え寒い思いをしながら早く帰るべく足を急がせる。
俺、鳴月 斎が通うのは私立紅葉高校。
そういや、名前言ってなかった。ド忘れしてた。
まあ、それは置いといて。かつては休みだった土曜日も、今では学校がある。
だが、私立は無い学校とある学校があるのだが、俺が通っている高校は午前だけある。
1日中あるよりマシかな。まあ、今日は終業式だったわけだけど。
友達とはすでに別れ家へと続く角を曲がると、家の前にトラックが停まっていた。
引っ越しで有名な会社の名前が、トラックに書かれている。
どういうことかと疑問に思い家の中へと入ると、引っ越し業者と父親が話していた。
とりあえず父親に聞くのは止め、母親を探すことに。
「斎、おかえり」
俺の母、鳴月 聖羅。
母親だというのに、正確な年齢を知らないという変なことが起きている。
少なくとも、30は超えているはずだけど、どう見ても20代にしか見えない。
だが、俺が今16だから、最低ラインは32歳のはず。さすがに我が父も、それ以下の時に手なんか出してない…よな?
って、いやいや。今重要なのはそこじゃない。トラックのことを聞かなきゃ。
「ただいま。母さん、何やってるの?」
「何って、引っ越し」
いや、それは見れば分かるって。
「誰が?」
「母さんたちが」
「どこに?」
「アメリカン」
ンはいらん。
コーヒーかよ。
「仕事の都合でね。どうしても行かなきゃいけないの」
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