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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十四話:カボチ村の寄合で
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の金を、出しただ。酒場で豪遊する先生方には端金(はしたがね)かもしれねえだが、オラたちには大金だ」
「そうでしょうね。そう、思います」

 だから、酒場で豪遊とか。
 してませんから。
 言わないけど。

「おねげえだ。危険なのは、わかってる。だども、お前様たちは強いんだろ?どうか、化け物の巣を見付けて、退治してくれろ!オラたちを、オラたちの村を!どうか、助けてけれ!!」

 目の前にいて話していた私に、話すうちに興奮してきた村長さんが取り縋ろうとしたところでまたすかさずヘンリーが割り込み、一瞬戸惑った村長さんがすぐに気を取り直してそのままヘンリーに縋り付きます。

「どうか!どうか!後生だから!!」
「……」

 村長さんの懇願に、無言で顔を顰めるヘンリー。

 ……うん、気持ちはわかる。
 美女ならともかく、おっさんにそんなのされてもなあ。
 ありがとう、代わってくれて。

 なんてことを思いつつ、嫌な状況から早くヘンリーを解放するためにも、引っ張らずにさっさと返事をします。

「お話は、わかりました。畑を荒らされて困っている村の様子も見てきましたし、村の方たちを見殺しにするつもりはありません。問題は必ず解決しますから、どうか落ち着いてください」
「本当だか!?」
「ええ、必ず。解決します」

 倒す、とは一言も言ってませんが。

 断言した私に顔を輝かせ、ヘンリーから離れてまた私に向かってこようとする村長さんをまたヘンリーがブロックして、しばしの攻防の後にようやく我に返った村長さんが、咳払いをして重々しく口を開きます。
 そんなんされても、今さら威厳とか感じるのは無理なんですけれども。

「ん、んだば。棲み処を探すには時間も遅いですだに、今日は村の宿で休みなされ。宿には、使いをやっておきますけえ」
「ありがとうございます」

 これは、タダで泊めてくれるってことだよね!
 宿代くらい別に払ってもいいんだが、断るほどのことでも無いし。
 ここは、ありがたくお世話になっておきましょう!
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