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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十四話:カボチ村の寄合で
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オラは仕事があるで!」
他の人たちの返事も待たず、脇目も振らずに入り口に、つまりこちらに向かってくるお兄さん。
折角なのでイベントを再現しておこうかと待ち構える私に、ぶつかる直前でお兄さんが気付き、キッと睨み付けます。
「なんだ、あんたは!
退
(
ど
)
いてけろ……っわ、わ、と!と、と!!……ぐふっ」
ゲーム通りに突き飛ばされる予定だったんですが、お兄さんが勢い良く私に肩をぶつけようとしたところで、またすかさずヘンリーに引き寄せられて。
勢い余ってバランスを崩し、立て直せなかったお兄さんが、そのまま扉に激突して呻いてます。
「あのー。大丈夫ですか?」
「……馬鹿にしてるだか!?あんたに心配される筋合いはねえ、放っといてけれ!!」
怒りで顔を真っ赤にし、怒鳴り付けるように言い捨てて、足音も荒々しく立ち去るお兄さん。
なんという、理不尽な扱い。
突き飛ばされることには失敗したが、ある意味ゲーム通りと言ってもいいでしょう!
私に理不尽な扱いをしたお兄さんの消えた方向を、ヘンリー他仲間たちが忌々しげに睨み付けていますが。
いいんだよ、予定通りだから。
イベントを、消化してみたかっただけだから。
……まあ、でも。
私は待ってただけで、あのお兄さんをけしかけたわけでは無いし。
別にフォローしてやる必要も、無いか。
ということで、仲間たちのお兄さんに対する怒りはそのままにして、カールさんの元に向かいます。
私の接近に気付いたカールさんが顔を上げ、パッと表情を明るくして駆け寄ってきます。
「あんたは、ドーラさん!そうか、来てくれただか!やっぱり、あんたを信用したおらの目に、狂いは無かっただ!」
「ど、どうも。あの、ちょっと近いんで。離れて」
またしても至近距離に迫って喜びを露にするカールさんから
然
(
さ
)
り気無く距離を取ろうとしたところで、またガッチリと手を握られ、ぶんぶんと振り回されます。
「あ、あの。ちょっと」
「いや、えがった!ドーラさんが来てくれたら、百人力だ!これで、化け物も」
「おい。その辺にして、早く話を聞かせてくれないか」
振り回されてた手をヘンリーが掴んで止め、そのまま力尽くでカールさんの手を引き剥がし、さらに体を割り込ませて私とカールさんを引き離します。
私の手だけは痛まないように、力任せにという感じだったので、カールさんの側はちょっと痛そうでしたが。
「あ?ん、んだな。……いやー、あんたもなかなか、強そうだなや!あんた、ドーラさんの仲間だか?おら、カールだ!あんたは?」
「……ヘンリーだ」
「ヘンリーさんだな!うん、ドーラさんと違って、見るからに強そうだ!これなら、万一もねえ!んだ、まずは村長さん
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