反董卓の章
第8話 「…………ここまでアホだったとは」
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らに合流が遅れている馬騰の軍となっております」
馬騰……西涼の雄まで合流するのね。
馬騰自身は、最近体の具合が思わしくないと聞いていたのだけど。
「軍勢の総数は?」
「およそ十万と三千……馬騰の軍を含めると十一万に届くかどうか、というところでしょう」
「相手の総軍は二十万と見込んで……偽兵が成るなら、虎牢関方面は同数ぐらいにはなりそうね。現状ではそれでなんとかするしかない」
実際には兵力で負けていたのだから……最低限の状況になってはいる。
麗羽の無策ぶりからして、そのままでは絶対に負けていたわね。
「それでも関に籠もられる分、我々の不利は変わりませんが」
「そうね。でも……それを見越して先陣になったのなら、いろいろ考えがあるのでしょう。あの……天の御遣いならば」
「華琳様……」
秋蘭が心配そうに私を見る。
大丈夫よ、秋蘭。
私は冷静。
確かにあの覇気に、一時は狂おしいほど欲したけど。
でも今は……逆に楽しみなのよ。
二年ぶりに見たあの御遣いの覇気。
隠していても、私にはわかる。
彼の覇気は……衰えてはいない。
むしろ、増しているに違いない。
そう……とても楽しみだわ。
私の覇道を阻むものは……王道ではない。
私の同種である、覇道を征く者。
北郷、盾二。
「どうやって関を落とすのか…………見せてもらおうじゃないの」
―― 劉表 side ――
先発させた陽動軍に遅れること三日。
我々もようやく進発することになった。
先陣は我々劉表・劉備軍。
その中陣左右に曹操、孫策軍。
そして中陣中央に袁術・袁紹と続いて、最後尾に劉虞の代理である公孫賛軍が控えることになった。
儂から見ても袁紹の嬢ちゃんに、戦の才はないように思える。
何故に最大の戦力を中陣に置くのだ。
せめて後方で踏ん反り返るか、先陣で敵の攻撃を防ぐ盾になるべきではないだろうか?
これでは陣を入れ替えるにも、真ん中である三万の軍が邪魔になる。
いや、袁術の幼子の陣も若干邪魔じゃが。
それとなく北郷にも言ったのじゃが……
「そうですね。でも言っても聞きませんし」
その言葉に、思わず頷いてしまった儂がおる。
目立ちたがり屋じゃしのう……
「あの金の鎧なんか、いかにも陽動にうってつけなのですが。まあ、袁紹たちには最初の方は兵力として考えなくていいでしょう。私達が功績を立てれば、眼の色変えて目立つために前に出てくるはずです。おそらくは曹操も」
ふむ、そのとおりじゃの。
そのためにも最初のほうで、儂らが目立つ武功を挙げねばならんな。
「関として問題がある
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