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弓兵さんの狩人生活
1日目
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うだ。

「答えは得た。大丈夫だよ遠坂。オレもこれから頑張っていくから」

最後に私は今できる満面の笑みを顔に浮かべた。だから、そんなに肩を震わせてまで泣かないでくれ凛。

「……う……い……」
「ん?何だね凛?」
「うるさーーーーーーーい!!!!」
「ぐはっ!!」

努号とともに飛んできた黄金の右ストレート。消滅間近というより、下半身は既に消えているので避けたくても避けれなかった私はもろに彼女の右ストレートを食らった。

「い、いきなり人を殴るとは君の了見は一体どうなっているのだね?」
「な、なによ!!人がせっかく黙って最後の言葉を聞いてやろうと思ったのに出てくるのは小言ばかりじゃない!!もっと言うことはないの他に」
「他にとは?」
「ほ、ほら。君は最高のマスターだったとか、私に召喚されて良かったとか、いろいろあるじゃないの」

彼女は自分で言っていて恥ずかしくはないのだろうか?そもそも、そんなに顔を真っ赤にするぐらいならば別に言わなくても良いだろうに。だが、ここは素直に言葉を残しておいても悪くはないだろう。

「凛。君は本当に最高のマスターだったよ」
「今更、世辞を言ったって遅いわよ」
「いや、世辞ではないさ」
「え?」
「君は私にとって本当に最高のマスターだった。いや、違うな。私は君だからこそ召喚に応じたとでも言っておこう。そう、生前愛していた君だから…」
「それって、どういう…」
「ふむ、凛そろそろ時間のようだ。この世界の私の事を頼む。くれぐれも私のようにならないように見張っといてくれ」
「ちょ、まだ話の途中でしょ!!」
「では、達者でな」
「まちなさーーーーい!!絶対、絶対にあんたの所へ行って一発ぶん殴ってやるんだから首を洗って待っていなさい」

その言葉を最後に私は消滅したはずだった………そう、はずだったのだ。
だが実際は、この場に存在している。しかも、受肉して。さらに若返ってだ。正直言って訳が分からない。
最初は座に帰ってから即、守護者として呼ばれたと思ったがそうでは無いらしかった。
そもそも、もし守護者として呼ばれていたら自我がないはずだから。
とりあえず現状確認のため辺りを散策(この時に肉体の状態を確認)し、何故か張ってあるテントを発見。外も日が沈み始め、まだ地理に詳しくないため薄暗い森を歩くのは危険。周りにはテントを張ったと思われる人物がいなかったため、失礼と知りつつ今日は使わせてもらったのである。





上記のような過程を得て今に至るわけだが、正直、理解できない点が多すぎる。
まず始めに何故、消滅したはずの私が今現在ここに存在しているというより召喚されたのか。次にどうして若返っているのか、なぜ受肉しているのか。
そして、ここは一体どこなのか。など、
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